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2025年3月9日日曜日

構造フレームのトリセツ-RC編

今回はRC構造フレームにまつわる様々なTipsをつづってみます。

通芯に配置する

構造フレームと構造柱は平面ビュー上で通り芯を選択して一度に配置することができます。

次のように通り芯を作成しておいてまず構造柱を作成します。このとき、[通り芯位置に]を選択して、通り芯を選択すれば通り芯の交点に一度に配置することができます。

次に構造フレームを配置するときに[通芯上]を使うと、すでに配置した構造柱と通芯の情報をもとに構造フレームを配置できます。


構造柱と構造フレームの配置


構造柱と構造フレームが結合しない1

構造柱と構造フレームでマテリアルを一致させて結合しているのに構造柱と構造フレームの間の線が消えないということがあります。


こんな時は構造柱をクリップボードにカットして同じ位置に貼り付けます。そうすると再描画されて構造柱と構造フレームの間の線は消えます。


構造柱と構造フレームが結合しない2

結合しているはずなのに構造フレームと構造柱、構造フレームと構造フレームの間に隙間が生じることがあります。


これは「簡略時に表示するジオメトリが存在しない」ことが原因です。


ファミリを修正して、フォームが簡略時に表示されるようにしてください。


鉄骨造であれば、簡略時にスティック記号のみを表示し、標準以上でジオメトリを表示するという方法で問題ないのですが、RCの場合は簡略時に適切にジオメトリが表示される必要があります。

構造柱と構造フレームが結合しない3

もう一つ考えられることはビューの専門分野が「構造」になっている場合です。
ビューの専門分野:構造

上記の手を使ってもなお構造フレームと構造柱の間に線が入る場合はビューの専門分野を建築またはコーディネーションにしてみましょう。
ビューの専門分野:建築

複数の構造フレームを柱に外面合わせしたい

構造柱の面に構造フレームの面を合わせる方法はいくつかありますが、Yオフセットで数字で合わせてみるといろいろと便利です。構造フレームを選択して位置合わせパネルのyオフセットボタンを押して、梁面→柱面の順にクリックします。


すると、梁面が柱面に位置して、構造フレームのyオフセットプロパティに数字が設定されます。


この数値を他の構造フレームに設定すれば手早く柱面合わせができます。

構造柱に構造フレームが斜めに取りつくとき、梁面を柱の角に合わせることも容易です。

梁面→柱面の順にクリック



構造フレームはFL±0では見えない?

構造フレームはビュー範囲のメイン範囲の外にある(接触してもだめ)と見えなくなってしまいます。よくRC造の床などで次のような平面ビューをみかけます。

一見構造フレームが表示されているようにみえるが実は床のエッジ

「ちゃんと床と構造フレームを結合して3Dビューでは構造フレームの線は出ていないんだけどな」と不思議に思うかもしれませんが、これは構造フレームの線が見えているのではなく床の端部が見えているのです。構造フレームはビュー範囲に入っていないと表示されません。

構造フレームの天端がFL±0だとメイン範囲に入らない

ビュー範囲をFLより下げればきちんと見えるようになります。


結合の勝ち負けの強さはシステムファミリ(床壁)>ロード可能ファミリ(構造フレームや構造柱)なので、結合順位の調整を行わない限りはこのようにはなりません。

小梁の始点はどこに取るべきか?

大梁に小梁をかける場合、小梁の始終点は大梁の配置基準線上にとるとよいです。わざわざ梁面で止める必要はありません。配置基準線は構造フレームのサブカテゴリで、次の図の青色の線です。


ファミリのプロパティモデルのマテリアルの動作がコンクリート同士であれば、構造フレームであろうと柱であろうと直角でも斜めでも自然な結合状態が得られます。

構造フレームを作成するときは配置基準線を表示しておくと便利です。

構造フレームの水平断面

基礎伏など構造フレームの切断面を表示したい場合、ビューの詳細レベルに注意してください。

簡略の場合は常に投影として表示されます。

簡略:構造柱は断面、構造フレームは投影線なので何か変?

標準・詳細で切断として表示されます。

標準・詳細:構造柱も構造フレームも断面が表示される

構造フレームの仕上

構造フレームの外面をタイル張りで仕上げたい場合は壁との結合状態を調整しましょう。

構造フレームの下端の仕上は軒裏を使うとよいでしょう。軒裏とは言ってみれば「水平な壁」です。


まず仕上だけの薄い壁タイプを作成します。次に建築タブ>構築パネル>屋根▼>屋根軒裏 をクリックし、タイプセレクタで壁タイプを選択します。

次に軒天を作成する範囲をスケッチして高さを設定します。



2025年3月1日土曜日

Roombook入門(5)~造作類を拾う

部屋にある造作や備品

部屋に作成した照明や造作家具など、いったい何がいくつかるのか気になりますよね。

部屋の家具備品の類はどこにいくつかるのか?

Roombookで部屋の内部にある造作や家具、照明などを拾って、一覧にまとめることができます。

RoomBookで家具備品を拾う

対象カテゴリの指定

どのカテゴリのファミリを拾うかを決めます。

  1. Quantificationタブ>Roombook Extentionパネル>Calculate Room Quantities
  2. Calculation RangeグループのFurniture Elementsに✔が入っていることを確認し、セルの右端の[...]ボタンを押す。

  3. 拾いの対象とするカテゴリに✔を入れる

  4. OK

拾う

あとは仕上と同様です。
  1. Calculate Room Quantitiesダイアログボックスの[Calcurate]ボタンを押す。
  2. 計算が終了したら[Export]ボタンを押す
出力されたExcelのFurniture_Elementsワークシートを見てみると、各部屋に何が何個あるかが出力されます。

ファミリのプレビューが Picture列に出力されてわかりやすいですね。ただしインプレイスファミリの場合はPicure列には「Preview not available」と出力されます。
インプレイスファミリは拾えるけど挿絵はない

ID列は平面ビューに作成されたIDタグと一致しています。


DescriptionとCommentの列は、それぞれのファミリのタイプパラメータ[説明]とインスタンスパラメータ[コメント]に設定された文字を読み取ります。
同じファミリタイプでもインスタンスパラメータの[コメント]の値が異なる場合は別の行で計上されます。
コメントの値が異なれば異なる要素として計上される
このあたりよく考えられてるなぁと感じます。