マテリアルで拾う
今までは仕上セットのマテリアルを部屋の仕上として適用していましたが、次は床壁天井のレイヤ構造にあるマテリアルを仕上として利用する方法をご紹介します。
レイヤ構造の作り方
床壁天井タイプのレイヤ構造を構成するにあたり重要な点は、レイヤの機能「仕上1」「仕上2」のマテリアルが仕上として拾われるということです。「下地」や「断熱」「構造」のレイヤは仕上として抽出されません。
また、表面にペイントしたマテリアルも有効です。したがって、ビニルクロスや塗装など厚さを0mmとして考えたいマテリアルは床壁天井の面にペイントしておけばOKです。
次のようなレイヤ構成の壁を考えてみましょう。外側と内側の表面にはビニルクロスのマテリアルをペイントしておきます。
この壁タイプを次の図の壁に設定します。部屋A側が外側です。
Calculate Room Quantitiesの[Calculate]ボタンをクリックし、計算が終わったら[View/Edit Result...]ボタンを押します。
外側はGBのレイヤが「下地」になっているため、表面にペイントしたビニルクロスのみが拾われています。GBは全く拾われません。
一方、内側はGBのレイヤが「仕上2」になっているので、表面のビニルクロスとGBが二層とも拾われるということになります。
対象レイヤの設定
拾いの対象となるマテリアルの設定は、Calculate Room Quantitiesダイアログボックスの[Consider materials]の設定で変更できます。
- Finish Materials:仕上1、仕上2のレイヤのみが対象
- All Materials:反対側の躯体境界までのすべてのレイヤが対象
All Materialsでは次の図のようにすべてのレイヤが拾われるのですが、あまり実用的とは言えません。実質この選択肢はFinish Materialsを選ぶしかないと思われます。
この条件を守って床壁天井のレイヤ設定を行えば、床壁天井の拾いはまずまずの精度で取得可能です。
Room Circumustancesとは
開口部は減算されていない
Room Circumustanceとは「部屋の周囲」ですから幅木や廻り縁のようなものだと考えられますが、現状ではドア開口部をひき去るなどの減算処置はされていませんので数値を使用するには注意が必要です。
要素は何が拾われるのか?
床壁天井はその要素が算出対象ですが、Room Circumustanceは今のところ何が計算対象なのかはよくわかりません。ただByRoomで拾う場合はマテリアルを拾うので、幅木ごとに仕上セットをそろえておくと役に立つかもしれません。
幅木と廻縁のみマテリアルを指定 |
このようにすると、とりあえず数量は出ます。