意匠柱は染まる
意匠柱は意匠壁(インスタンスパラメータ構造に✔が入っていない壁)と自動的に結合し、意匠壁のレイヤを柱内に作成します。
※意匠柱の表面にはペイントを施しています。 |
今回は意匠壁の便利な特性についてご紹介します。
意匠柱のファミリ
建築テンプレートには意匠柱として「角柱」が含まれています。今回はこのファミリのタイプ「600 x 600mm」を使ってその振る舞いを見てみましょう。
例えば外壁タイル仕上で内壁に断熱材を吹いているような次のような壁タイプがあるとします。
レイヤの状態は次のようになっています。
ここに意匠柱を挿入すると躯体境界から外側/内側のレイヤが、意匠壁の表面に沿って回り込みます。
躯体境界が意匠壁に沿って回り込む |
これは躯体境界が膨らむようなイメージで、たとえば次のように壁の躯体境界の外側のレイヤを複数にしてみます。
躯体境界から外側内側のレイヤを増やす |
すると、柱の外形はそのままに、柱の外面に沿って躯体境界から外側のレイヤが回り込みます。
あまり期待通りのふるまいをしません。
コーナー部の意匠柱
コーナー部に意匠柱を配置すると、次の図のようにややノイズが残ります。
こんな時はコーナーを形成する壁同士の結合を「留継」にしてみましょう。
- 修正タブ>ジオメトリパネル>壁接合部
- 壁が交差している付近をクリック
- オプションバーで「留め継ぎ」を選択
- 選択パネル>修正 をクリック
意匠柱に一工夫
このようにふるまいさえ理解してしまえば大変便利な意匠柱ですが、外径の内側に壁のレイヤが回り込むため、柱のサイズを確保するには意匠柱のファミリに一工夫必要になります。
こうするとプロジェクトでは結合する壁の躯体境界から外側の厚さに合わせてふかし厚を決めることができます。
簡略での表示
ビューの詳細レベルを簡略に設定した場合、意匠柱は結合している壁の簡略表現と同じになります。例えば結合されている壁の簡略表現が次のように設定されていると
このようになります。ところがLGS壁とRC壁のように、簡略表現が異なる壁が混在する場合、このようになります。
柱はRCなのでRC壁と同じように表示したい場合は、自動的に結合しない意匠柱ファミリを使用します。
柱はRCなのでRC壁と同じように表示したい場合は、自動的に結合しない意匠柱ファミリを使用します。
名前を付けて保存で「角柱_非結合.rfa」として保存し、プロジェクトにロードします。
白く染まった意匠柱をいったん削除し、再度同じ位置に「角柱_非結合」を配置し、簡略時の表示を変更すると。。。
手動で結合すれば同じ振る舞いになります。意匠柱はジオメトリの自動結合がオンとオフ、両方のファミリを用意して使い分けるとよいでしょう。