2024年10月19日土曜日

ケーブルラック接手(2/2)

金具部分

自在継手の金具部分は、作成した「台座」の側面にとりつく要素なので、面基準のファミリとして作成してネストするとよいでしょう。

ネグロス電工HPより

作り方


金具部分

  1. 一般モデル(メートル単位)、面付き.rft を指定してファミリを新規作成
  2. 作成タブ>ファミリカテゴリとパラメータ で「ケーブルラック継手」を選択
  3. 作成タブ>フォームパネル>押し出し
    • 図のように外形をスケッチ
    • 押出終端の値を5に設定
      厚さを5mmに


  4. モードパネル>✔
  5. 必要ならばマテリアルを関連付ける
  6. 名前を「上下自在継手金具」として保存
  7. ファミリエディタパネル>プロジェクトにロード で、継手ファミリにロードする

金具の配置

  1. 継手ファミリがアクティブになる
  2. 修正|配置コンポーネントタブ>配置パネル で面に配置をクリック
  3. コネクタを配置したフォームの側面を指定して金具ファミリを4面に配置する
    • 金具ファミリの挿入点がコネクタを配置している面と一致するように配置します。
      金具ファミリをフォームの側面を指定して配置

表現の調整

コネクタを配置している台座となっているフォームは非表示にします。
  1. 台座のフォームを選択
  2. プロパティパネルで表示のチェックを外す
    台座のフォームは非表示

金具は簡略表示の際は非表示とします。
  1. 配置した4つの金具ファミリを選択
  2. プロパティパネルで表示/グラフィックの上書きをクリック
  3. 詳細レベルグループの簡略のチェックを外す
    金具は簡略では非表示

簡略表示の際に表示する単線をモデル線分で作成します。
  1. 参照レベルのビューを開く
  2. 作成タブ>モデルパネル>モデル線分 で図の←の位置にモデル線分を作成
  3. サブ側(右側)のモデル線分に角度寸法を作成し、角度パラメータにマッピングする。
    • このとき確実にモデル線分と水平な参照面との間に寸法を作成する
      簡略表示用のモデル線分を作成
      この図はわかりやすいようにコネクタを一時非表示にしています

  4. 作成した2本のモデル線分を選択し、プロパティパネル>表示/グラフィックの上書きで詳細レベルグループの標準と詳細のチェックを外す



プロジェクトで使ってみる

以上で継手ファミリは完成です。このファミリに「ケーブルラック自在継手_垂直エルボ.rfa」と名前を付けて保存し、プロジェクトで使ってみましょう。

  1. ファイル>新規作成>プロジェクト で電気テンプレートを指定してプロジェクトを作成
  2. 挿入タブ>ライブラリからロードパネル>ファミリロード で作成した継手ファミリをロードする。
  3. プロジェクトブラウザ>ファミリ>ケーブルラック>ケーブルラックと継手 のチェンネルケーブルラックをダブルクリック
    • 垂直内側曲げ と 垂直外側曲げ に「ケーブルラック自在継手_垂直エルボ」を指定してOK
      ケーブルラックタイプに組み込む

  4. 断面図または立面図を開く
  5. 設備タブ>電気パネル>ケーブルラック
  6. タイプセレクタで「チャンネルケーブルラック」が選択されていることを確認
  7. ケーブルラックを描画して、さまざまな角度に曲げてみる
    ケーブルラックを描画

  8. 詳細レベルを簡略にして単線表示されることを確認する。
    簡略表示

  9. 3Dでも確認してみる

ところで組み込みパラメータは?

ファミリには組み込みパラメータが自動的に設定されていましたね。
組み込みパラメータ

これらのパラメータの値はシステム側から継手ファミリに供給される値で、必要に応じてファミリ側で利用する値です。今回のファミリではまったく利用していないのですが、例えば曲げ半径というのは、継手を選択したときに表示される図の四角で囲んだ値です。
曲げ半径
この値はクリックして自由に半径を修正できるのですが、この値に応じて継手の形状を変更するようにファミリを設定できるわけです。
指定した曲げ半径に応じて変形する継手ファミリ

また厚さとは、ケーブルトレイの厚さのことです。組み込みパラメータは必ず利用する必要があるわけではありません。ケーブルラック本体から継手に渡される情報であると考えてください。