モデルチェッカー
概要
モデルチェッカーはモデルが指定したルールに従ってできているかどうかをチェックします。また、ファイルサイズやロードされているファミリのファイルサイズを検査することも可能です。
チェックセット
モデルチェッカーでチェックする内容を定義しているのが「チェックセット」です。チェックセットは既定のチェックセットが用意されていますが、独自に作成することも可能です。また、チェックセットファイルはxml形式で、そのスキーマ(書式)も公開されています。またチェックセットファイルを作成するツールとして構成設定ツールが用意されています。
レポート(チェック結果)
つかってみよう
まずは既成のチェックセットを使用して、その機能を体感してみましょう。
使用するチェックセットを設定する
- ファイル>開く>サンプルファイルで、「rac_advanced_sample_project.rvt」を開く。
- BIM Interoperability Tools>モデルチェッカー>設定
- 公共ライブラリから任意のチェックセットを選択します。まずは入門用として、「Revit 2021 Best Practices」を選んでみましょう(使用しているRevitのバージョンに合わせてください)
- OKするとチェックセットの項目が表示されます。
- 項目をクリックするとその概要が表示されます。
- 保存して終了
モデルチェックを実行する
- BIM Interoperability Tools>モデルチェッカー>実行
- ダイアログボックスが表示されます。現在のプロジェクトファイルがリストされています。モデルを追加ボタンを押せば複数のファイルをチェックすることもできます。
- レポート生成を押すとチェックが始まります。
- このチェックセットはロードされているファミリの状況をチェックするためかなり時間がかかります。
- チェックが終了すると次のようなダイアログボックスが表示されます。
- 結果を見てみましょう。たとえばModel Element>Structural System Familiesを展開します。
- 赤い×印のついている「Mirrored Elements」を展開します。
- ここには反転コピーされているファミリインスタンスのリストが表示されています。反転されたら困るファミリ(たとえばドアのファミリで開き勝手が反転したら建具記号が異なるなどの場合が考えられます。)を検出するのに便利です。
- Anotative Element を展開してみましょう。使用されている文字タイプ、塗りつぶしタイプ、線種などがリストアップされていることを確認してください。
- 閉じる
結果のファイル保存
このレポートはBIM Interoperability Tools>モデルチェッカー>ビューレポートで何度でも表示できますが、外部ファイルに保存することも可能です。
- BIM Interoperability Tools>モデルチェッカー>ビューレポート
- HTMLをクリックし、任意のフォルダにhtmlファイルを保存します。
- このファイルは単一のファイルです。ローカルのリンクファイルはありません。
- 保存したHTMLファイルをブラウザで開く
- 内容はダイアログボックスと同じですが、より見やすくなっていると思います。
- モデルチェッカーダイアログボックスに戻って、今度はExcelのボタンをクリックし、適切なフォルダに保存してください。
- 保存したファイルをエクセルで開きます。
- シートは「Files」「Checks」「Elements」です。
- Filesシートにはチェックした日、プロジェクトファイルのパス、チェックセットの情報などが含まれています。
- Checksシートには、チェック項目とその結果が保存されています。チェック項目はそれぞれCheckID(B列)を持っています。
- Elementsシートには、各チェックでチェックされた要素のIDがあります。
- チェック項目はA列のCheckIDをみます。このCheckIDをChecksシートのB列で検索してチェックの内容を確認できます。
- 要素IDがあるので、Revitの管理>情報>要素IDで確認を使ってプロジェクトで確認できます。
このようにExcelのファイルはよりデータベース的な表示になっているので、データの分析に向いているでしょう。