共有座標をリンクファイル間で共有
共有座標は名前の通り、リンクしているプロジェクト間で共有することが可能です。前回敷地のプロジェクトを作成しましたので、このプロジェクトを複数の建物プロジェクトにリンクして共有座標を公開・取得してみます。
複数のプロジェクトで共有座標を共有する |
敷地のプロジェクト
敷地のプロジェクトは、前回のプロジェクトを引き続き使用します。プロジェクトは測地座標系原点(=共有座標系原点)から西に20km、北に10kmの位置にあり、プロジェクトの北=真北となっています。
共有の準備
- 管理タブ>プロジェクトの位置パネル>場所
- 敷地タブをクリック
- (現在)以外の敷地をすべて削除
- 名前変更ボタンをおして、適切な名前をつける(ここでは「全体敷地」とします)
- ファイル名を「共有座標-全体敷地.rvt」とし、保存して閉じる
敷地を一つだけにする
建物のプロジェクト
建物プロジェクトに敷地プロジェクトをリンクして位置合わせ
建物1は西側の敷地境界線をX軸に平行として計画されているとします。建物のプロジェクトを開き、「共有座標-全体敷地.rvt」をリンクします。
- 建物のプロジェクトを開く
- 挿入タブ>リンクパネル>Revitリンク
- 共有座標-全体敷地.rvtを選択
- 配置を「手動 - 中心」
- 開く
- とりあえず真ん中あたりをクリックして配置
- 移動・回転・位置合わせなどを使用して、リンクした敷地を正しい位置に移動する。
リンクした敷地を回転・移動して位置を合わせる
リンクした敷地から共有座標を取得する
全体敷地プロジェクトの共有座標を取得して建物プロジェクトに設定します。その効果を確認するために、建物プロジェクトの測量点を表示しておきます。
- 表示タブ>グラフィックスパネル>表示/グラフィックス
- 管理タブ>プロジェクトの位置パネル>座標を取得
- リンクした全体敷地プロジェクトを選択
- 次のダイアログが表示されたら「閉じる」をクリック。
- 画面を右クリックして「全体表示」
- 測量点を選択し、
全体敷地プロジェクトに建物をリンク
建物プロジェクトを保存して、今度は全体敷地に建物をリンクして正しく共有座標が共有されたかを確認してみます。
- 建物プロジェクトを「共有座標-建物1.rvt」として保存して閉じる
- 共有座標-全体敷地.rvtを開く
- 挿入タブ>リンクパネル>Revitリンク
座標を公開
一つの敷地に全く同じ建物が複数配置される場合を考えてみます。
- 敷地にリンクした建物インスタンスをコピーして、次の図のように配置します。
リンクインスタンスをコピー - 管理タブ>プロジェクトの位置パネル>座標▼>座標を公開
- ファイル>保存
- 次のダイアログが表示されるので、一番上の「保存」を選択する。
保存を選択 - 「保存」を選択することで、リンクした建物のプロジェクト(共有座標-建物1.rvt)に加えた変更(敷地「南棟」を追加したこと)が、建物プロジェクトに保存されます。
- その他の項目を選択した場合は、敷地「南棟」は保存されません。
- 敷地プロジェクトを閉じます。
建物プロジェクトで確認
共有座標を共有することで「建物に対して敷地位置を調整する」ことも「敷地に対して建物位置を調整する」ことも可能になります。