測量データで地盤を作成するには
測量データがあれば、このデータを利用して地盤を作成することができます。
- マス&外構タブ>外構作成パネル>地形
- ツールパネル>読み込みから作成▼>点ファイルを指定
- 北,東,高度,その他の情報
地球は球体(楕円体)ですが、これを扱いやすくするために「地球は大きいので部分的には平面直角座標系」として扱います。この内容については国土地理院がわかりやすく解説してくれているので「日本の測地系」のWebページをご覧ください。
現在日本は19の座標系に区分されています。担当しているプロジェクトの原点がどこにあるか、調べてみてください。
GoogleMapでの調べ方
余談ですが、GoogleMapを使って、関東付近の基準となる第9系の原点がどこにあるか探してみましょう。第9系の原点は「北緯36度0分0秒、東経139度50分0秒」です。
ここからの真北をX、直交する東方向をYとして座標が算出されます。
測地座標値は大きい
ここで注意が必要なことは、Revitのモデリング空間は半径10マイル(16km)である、ということです。
たとえば、東京新宿にある東京都庁は平面直角座標第9系の原点から「北:-34km -東 約-13km」の位置にあります。(参考サイト:地図から座標値を取得するページ)
東西はともかく南北は大きく16kmを超えています。たいていの場合、座標の値は非常に大きな数字であり、Revitの内部原点をそのまま測量原点にすることはできません。このデータを読み込んで地形を作成しようとすると
点データを読み込んだときに表示される警告 |
という警告が表示されます。これは「読み込んだデータの座標値が大きすぎてモデリング空間を超えてしまうので、データの中心を相対的に内部原点の中心に移動して地形を配置します」という意味です。
BMの座標がわかっている場合
ベンチマーク(BM)の座標がわかっている場合は、あらかじめ点データを加工しておけば、正確に位置合わせすることが可能です。
サンプルデータをそのままメートル単位で読み込むと上記の警告が表示されます。適当な位置に移動されても困るので、BMを原点として地盤を作成しましょう。
エクセルで加工して読み込む
事前にデータを加工して、BM座標からの相対座標にしておけば、内部原点をBMとして読み込むことができます。
- ダウンロードしたファイルをエクセルで開く
点データをエクセルで開く - 仮に第1行目がベンチマークの座標とします。
- D,E,F列に1行目との差分の座標を計算式で求めます。
BMとの差分を計算 - 計算結果の値をA,B,C列に張り付けて、D,E,F列をクリアして保存
相対座標値をABC列にセットする
さらに注意することはこの測量座標系は真北に正対しているということです。読み込んだ地形はプロジェクトの北を真北として作成されるので、地形を真北の方向へ回転する必要があります。この時重要なのがプロジェクト基準点と測量点です。次回はは測量座標系、プロジェクト基準点、測量点の関係について説明します。