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2021年4月17日土曜日

照明のファミリ(3)

記号の設定

ダウンライトの直径は120mm程度なので、200分の1の図に配置すると直径0.6mmとなってしまいます。一般には電気の記号は図面の尺度にかかわらず一定の大きさの記号です。そのためには、一般注釈として記号を作成して、照明のファミリにネストします。

一般注釈ファミリの作成

  1. ファイル>新規作成>ファミリ で注釈フォルダを開き、一般注釈(メートル単位).rft を選択して開く。
  2. 作成タブ>詳細パネル>マスキング領域

    1. 図のように半径1.0mmの円を作成。出力時に⌀2mmの円となります。
    2. モードパネル>✔
  3. 作成タブ>文字パネル>文字
    1. タイプ編集ボタンを押して、名前変更
    2. 1.3mmとしてOK
    3. 文字フォント:Arial Narrow
    4. 文字サイズ:1.3mm
    5. 幅係数:0.8
    6. OK
  4. 中心に文字「DL」を作成

    1. 水平位置合わせ:中心
    2. 垂直位置合わせ:中央
  5. 名前を付けて保存。ここでは 記号_照明_ダウンライト とします。

ポイント:フォントの選び方

フォントは原則として何を選んでもいいのですが、BIM360を使用している場合は、サポートされているフォントがある程度限られているので、こちらのWebページを参考にしてフォントを選択してください。

照明器具ファミリへの配置

  1. 照明器具のファミリを開き、平面図>参照レベルを開く
  2. 挿入タブ>ライブラリからロードパネル>ファミリロード で作成した 記号_照明_ダウンライトを選択して開く。
  3. 注釈タブ>詳細パネル>記号
  4. 中心に記号を配置。
  5. 記号を選択して、表示パネル>表示設定 で詳細の✔を外す。これにより簡略と標準の時に記号が表示されます。

  6. 3Dビューを開く
  7. 本体と反射板を選択し、プロパティウィンドウで表示/グラフィックスの上書きをクリック。

  8. 簡略と標準の✔を外す。これでフォームは詳細の時のみ表示されるようになります。
  9. 保存

コネクタの設定

電気コネクタを配置します。コネクタはMEPの機能で、回路の設定、負荷の計算などの役割があります。

  1. 照明器具のファミリを開き、3Dビューを開く。
  2. 作成タブ>コネクタパネル>電気コネクタ
  3. 本体の上面をクリックして配置

    1. コネクタはフォームの面または作業面に取り付きます。
  4. 配置したコネクタを選択し、プロパティウィンドウで


    1. システムタイプ:電力 - 平衡
    2. 極数:1
    3. 負荷分類:照明
    4. 電圧:100V
    5. 皮相負荷:関連付けボタンを押し、タイプパラメータ「皮相負荷」と関連付ける。
    6. 力率:関連付けボタンを押し、タイプパラメータ「力率」と関連付ける。

ワンポイント:電力 - 平衡 と電力 - 不平衡の違い

システムタイプ電力には平行と不平衡があります。不平衡を選択しても、極数が1の場合は、平衡と機能は全く同じです。極数を2にすると、皮相負荷 相2が使えるようになります。極数とは電圧線の数に相当します。例えば単相三線の配電システムの場合、100Vならば極数は1、200Vならば極数は2となります。不平衡の場合は、極数が2のとき、それぞれの電圧線に負荷が何VAかかっているのかを設定するような仕組みになっています。
不平衡の場合は各相ごとに負荷を決定できる

システムタイプが電力であれば平衡でも不平衡でも回路に接続することは可能なので、ここでは平衡を使って話を進めていきます。

ワンポイント:負荷分類とは

負荷分類とはいわば電気の使い道を示しています。MEPでは回路を盤に接続すると、その盤がにどんな負荷分類の電力が何VA接続されているかを集計することが可能です。たとえば一般照明と非常用照明を分けて集計したい場合は、負荷分類「非常用照明」を作成して設定します。
プロジェクトごとに自由に変更したい場合は、負荷分類の関連付けボタンを使って、パラメータに関連付けるといいでしょう。

プレビューを設定して保存する

これでファミリの設定はすべて終了です。プレビューを設定して保存します。
  1. 3Dビュー>ビュー1を開く
  2. 表示タブ>グラフィックスパネル>表示/グラフィックス で 光源の✔を外してOK
  3. コネクタを選択し、ビューコントロールバーの眼鏡のアイコンをクリックし、要素を非表示

  4. ビューキューブを操作して、後左下の角をクリック

  5. ファイル>名前を付けて保存>ファミリ
  6. オプションをクリックし、ソースを3Dビュー:ビュー 1、ビュー/シートが最新でない場合は再生成にチェックしてOK
  7. ファイル名に 照明 ダウンライト LGD1100.rfa として保存。

次回はこのファミリを使って照度計算やレンダリングをしてみましょう。