キーノートのすすめ
立面図や断面図、矩計図で注釈入れ作業を煩わしいと感じたことはありませんか?そんな時はぜひキーノートを試してみてください。
キーノートというと「コード化」といったイメージで考えてしまいがちですが、そんなに大げさなものではありません。言い換えると「用語の外部参照」であり、プロジェクト内での注釈入れを、大幅に効率化することができます。
ここでは次のような立面図に外部仕上の注釈を加える場合を考えてみます。
立面図に注釈を追加するには? |
準備するもの
今回は準備編です。キーノートを利用するために必要な項目は
- キーノートファイル
- キーノートタグ
- キーノート凡例
の三つです。
キーノートファイル
キーノートファイルの詳細な作成方法はこちらの回で説明していますので参考にしてください。今回は階層化されていない単純なキーノートを作ってみましょう。キーノートは
- 項目
- 注釈
の二つを設定します。エクセルで空白のブックを開いて次のように注釈を作成します。複数行使用したい場合はALT+ENTERで改行します。要するに「外部仕上表」です。
エクセルで注釈作成 |
次にこのブックを適切な名前を付けてXLSX形式で保存します。保存先は皆さんの会社のライブラリ、またはそれぞれのプロジェクトの決められた場所に保存します。
実は特にエクセル形式のファイルは必要ではないのですが、編集が便利なので原本として保存しておくことをお勧めします。
保存したら、もう一度同じ名前で同じ場所に「Unicodeテキスト(*txt)」で保存します。こちらが実際に使用するキーノートファイルになります。
キーノートタグ
キーノートを表示するにはキーノートタグが必要です。キーノートタグを作ってみましょう。パラメータが少ないので簡単です。
- ファイル>新規作成>ファミリ で、注釈フォルダの「一般タグ」を選択して開く。
- 作成タブ>プロパティパネル>ファミリカテゴリとパラメータでキーノートタグを選択。
キーノートタグを選択 - 作成タブ>文字パネル>ラベル 参照面の交点付近をクリック
- キーノートテキストを選択して右へ追加。サンプル値に作成した注釈の一番長い文を設定して、OK
サンプルに一番長そうな文を設定 - 作成したラベルを選択し、大きさを調整し、インスタンスプロパティ水平位置合わせを左とする。
- インスタンスプロパティ表示の関連付けボタンを押して、
- ファミリパラメータの関連付けボタンで、新規作成を選択
- パラメータプロパティダイアログボックスで
- 名前:キーノートテキスト
- パラメータグループ:グラフィックス
- 3~6の手順を繰り返して、キー値のラベルを作成してパラメータを設定
- ラベルを選択しタイプ編集を押してラベルの値を設定
- 背景:透過
- 引出線/協会オフセット:0.5
- 文字フォント:MSゴシックなど適切なフォント
- 文字サイズ:3mmや1.5mmなど適切な大きさ
- 作成タブ>プロパティパネル>ファミリタイプ
- 新しいタイプボタンをクリック
- 名前をキーノートテキストとしてOK
- キー値のチェックボックスを外す。
キーノートテキスト - 新しいタイプボタンをクリック
- 名前をキー値としてOK。
- キーノートテキストのチェックをオフ、キー値のチェックをオン
キー値 - 名前を付けて保存し、プロジェクトにロード
キーノートファイルの設定
プロジェクトにキーノートファイルを設定します。プロジェクトファイルを開き
- 注釈タブ>タグパネル>キーノート▼>キーノート作成設定
- 参照ボタンをおして、先の手順で作成したキーノートファイルを選択して開く。
- 「キーノートテーブルは正しく再ロードされました」と表示されたらOK。
- ここでエラーになる場合
キーノートの保存形式がUnicodeテキストになっているか?
A列に同じ値がないか
をチェックしてください。 - ビューボタンをおして、キー値とキーノートテキストが正しく表示されていることを確認します。
キーノートを表示してみる
キーノート凡例
キー値とキーノートテキストの凡例を作成します。この凡例はちょっと変わっていて、どう見ても集計表ですが、機能的にはやはり凡例です。