重ね壁を使いこなしましょう
重ね壁はよく知れば、かなり便利な機能です。前回ご紹介したようなALC壁のように二つの壁の垂直の位置関係を、それぞれ独立した標準壁を使って保つのは非常に困難です。活用に役立つように、いくつかのヒントを書いてみます。
重ね壁は分解可能
作成した重ね壁を、最終的に個別の壁として扱いたい場合は、個々の標準壁に分解することができます。分解方法は重ね壁を選択して右クリック>分割
これだけで位置を保ったまま複数の標準壁に「分解」されます。
個々のプロパティ
重ね壁は複数の標準壁のインスタンスをまとめて扱っているだけなので、個々の壁のインスタンスパラメータを修正することが可能です。重ね壁をマウスオーバーしTABキーを何回か押して目的の部分がハイライトされたらクリックして選択します。TABキーで選択 |
インスタンスプロパティも編集可能 |
全てのインスタンスを選択 |
建具のホスト
重ね壁にドアファミリを挿入すると、上下の壁に開口します。枠見込みなど、ホストとなる壁の状況によって変わるパラメータは、メインホストとなる壁の属性に従います。
メインホストの腰壁の壁厚に反応し、枠見込がALC壁に対してやや大きすぎる |
メインホストを変更するには、
- ドアを選択して「メインホストを選択」
- ALC壁を選択
マテリアルの基点に注意
必要に応じて目地を位置合わせしてください。
上/下部の働き
この項目は、個々の標準壁のタイププロパティで「レイヤの延長」が許可されていた時に使用できます。
例えば、下の図のように、2つのレイヤからなる壁タイプを作成し、タイププロパティの構造を編集します。
ロックを解除したレイヤが延長/短縮されます。
結合編集
重ね壁の結合部を編集するには、「壁接合部」を使用して、目的の壁接合を編集します。修正タブ>ジオメトリパネル>壁接合部 |
赤矢印をマウスオーバーすると四角形が表示される。□の大きさは壁厚を反映している |
オプションバーで編集 |