2020年1月26日日曜日

階段練習帳(7)~手摺(2)

手摺の位置

階段の手摺のスケッチライン(パス)は階段経路に乗っている必要があります。手すりを立てる位置はこのパスから左右にオフセットすることができます。

  1. 手摺を選択
  2. プロパティウィンドウでインスタンスパラメータパスからのオフセット-50にして適用。
    手摺のインスタンスパラメータ
  3. 手摺の位置が移動したことを確認する。
    手摺の位置が移動したことを確認

手摺子の位置


手摺の位置に続いて、手摺子の位置を設定します。まずは平面図を使って、どの位置に手摺子を立てるかを計画します。今回は踊り場も含めて、下の図のように計画しました。
赤●の位置に手摺子を立てる

  1. 手摺を選択して、始点と終点の位置を調整する。
  2. 手摺を選択し、[タイプ編集]をクリック。
  3. 手摺子構成の[編集]をクリック。
  4. 主パターンの[複製]をクリックして、直前部材からの距離を設定。折り返し部分は75+300+75=450と入力します。つまりパス(オフセット込み)上での手摺子間の距離を入力します。
    直前部材からのオフセットに適切な値を設定
  5. パターンを中断なしに設定。始端側手摺、終端側手摺のスペースを0に。
    パターンの中断はなし、スペースは0
  6. OKして3Dで確認。
    手摺子の位置に注目

接続方法の修正

コーナー部分を拡大すると、手摺の水平部材の接続方法がおかしいことがわかります。これを修正します。
  1. 手摺を選択し[タイプ編集]
  2. 手摺の接合溶接に変更してOK。
    手摺の接合を溶接に変更
手摺子の位置を正確に指定すれば、自由に手すりを扱うことができます。
手摺子を数字でコントロール


2020年1月19日日曜日

階段練習帳(6)~手摺(1)

階段の手すりを自由につくる

階段手摺はちょっと難しそうに見えますが、理屈がわかれば結構自由に作ることができます。ポイントは手すりは基本的にスイープである、ということです。下の図のようなコーナーの手すりを作成してその仕組みを理解しましょう。
こんな手すりも自由自在
まずこれまでの練習帳にならって、下の図のようなコンクリート階段を作成してください。ただし、手すりはまだ作らないでください。
まずは階段を作成しましょう
ここから手すりを作成していきます。

練習


  1. 建築タブ>階段>手摺(ここではあえて普通の手すりを選びます。)
  2. ツールパネル>新しいホストを選択 で階段を選択。
  3. オプションバーで
    • 連結:✔
    • オフセット:0
  4. プロパティウィンドウで
    1. タイプセレクタ:手摺:900mmパイプ
    2. パスからのオフセット:0
      オプションバーとプロパティウィンドウを設定
  5. 下の図のように階段経路の端部を下から上にクリックし、✔
    ①→④と階段の端をクリックして作成
  6. 下の図のように手すりがすべて見えるような断面図を作成しビューを移動します。
    断面図を作製
  7. 下の図のように手すりの上部に線を描画して、トリムして結合点の高さを求めます。ここでは1094.44なので丸めて1095と考えます。
    上部手摺の高さが一致する高さを求める
  8. 手摺を選択して、タイプ編集ボタンを押してタイププロパティ編集ダイアログで
    • 複製ボタンを押して名前を「900mm パイプ 階段」とする。
    • 踊場での高さ調整:✔
    • 踊場での高さ:195(高さが900なので1095-900=195)
    • OK
      複製して新しいタイプを作成する
  9. 踊場の手すりがそろっていることを確認。
    踊場での手摺の高さがそろっている。
  10. 3Dでも確認します。
    3Dでも確認(マテリアルは変更しています。)
まずは上部手摺の高さがそろいました。次回は手摺子の位置を自在に動かしてみましょう。

2020年1月13日月曜日

階段練習帳(5)~複数階の接続

複数階の接続

前回は上階の階段をコピーして作りましたが、複数階の接続の機能を使えば階高が異なっていても段数などを調整して階段を作成することが可能です。
複数階を接続した階段

練習

階段を複数階に接続する


  1. 建築テンプレートを使って新規プロジェクトを作成。
  2. 立面(立面)-南を開く。
  3. レベル2をコピーして、下の図のように異なる階高でレベル2、レベル3、レベル4を作成。
    異なる階高のレベルを作成する
  4. 平面図-レベル1を開く。
  5. 前回の「コンクリート階段を作成する」の5以降、「踊り場の厚さを変更する」の手順に従って、レベル1-レベル2の階段を作成する。
    レベル1-レベル2の階段
  6. 立面図-南を開いて、作成した階段を選択、複数回の階段パネル>レベルを選択をクリック。
    作製した階段を選択し、レベルを選択をクリック
  7. CTRLキーを押しながら、レベル3とレベル4を選択して、モードパネルの✔をクリック。
  8. 複数階に階段が作成されたことを確認する。
    複数階に階段が作成される

個々の階段の編集

複数階の階段も、TABキーを使って個別に選択することでそれぞれの状況に合わせた編集が可能です。

階段経路の調整



  1. 平面図-レベル1を開いて、表示パネル>作成パネル>断面で、下の図のように断面図を作製。
  2. レベル2-レベル3間の階段をマウスオーバーしてTABキーを何度が押してその階段のみを選択。
    真ん中の階段をマウスオーバーし、TABを何度か押して選択。
  3. 編集パネル>階段を編集
  4. 1段目の部分を拡大。
  5. 修正パネル>位置合わせで、下の図のように①→②をクリックし、踊り場の位置を合せる。
    位置合わせで昇り口の位置を合せる
  6. 階段経路を選択し、プロパティの蹴上の基準より下に延長を-150にして適用。
    蹴上の基準より下に延長を-150に
  7. モードパネル>✔、{3D}ビューで状況を確認
    レベル2の昇り口が修正された状況を確認

踊り場の調整


レベル3の昇り口が踊り場と取り合っていないので、今度は踊り場の形状を変更します。

  1. 同様の手順でレベル2-レベル3の階段を選択して、編集パネル>階段を編集。
  2. レベル3の踊り場を選択して、ツールパネル>スケッチを編集
    レベル3の踊り場を選択してツール>スケッチを編集
  3. 表示タブ>作成パネル>平面図▼>平面図
  4. レベル3を選択してOK。
    レベル3の平面図を作成する
  5. 下の図のように修正してモードパネル>✔
    踊り場の形状を修正
  6. モードパネル>✔で{3D}で確認。
レベル3-レベル4の階段の階段経路、踊り場を同様の手順で下の図のように修正します。
一番上の階段も階段経路と踊り場の形状を修正する

2020年1月4日土曜日

階段練習帳(4)~昇り口の下端

コンクリート階段の取り合い

階段が複数階にわたる場合、階段下端の踊り場または床との取り合いが気になるところです。
今回のテーマは階段下端の取り合い
この図のようにきれいに取り合うにはある程度の条件が必要です。簡単に練習してみましょう。

練習

コンクリート階段を作成する。

  1. 建築テンプレートを使って新規プロジェクトを作成。
  2. 立面(立面)-南を開く。
  3. レベル2を3500mm情報にコピーして、レベル3を作成。
  4. 平面図-レベル1を開く。
  5. 建築タブ>階段パネル>階段
  6. タイプセレクタから現場打ち階段:コンクリートを選択
  7. プロパティウィンドウで
    • 基準レベル:レベル1
    • 基準レベルオフセット:0
    • 上部レベル:レベル2
    • 上部レベルオフセット:0
    • 蹴上数:18
    • 現在の踏面奥行:240
  8. オプションバーで
    • 経路:中心
    • オフセット:0
    • 実際の経路幅:1200
  9. 修正|作成階段タブ>ツールパネル>手摺でなしを選択。
  10. 任意の位置をクリックして下の図のように階段経路を作成。
    経路幅1200で階段を作製
  11. 両方の階段経路を選んで、下方に100mm移動。
    100mm下に移動
  12. 左の階段経路を1段分下へ移動。
    1段ずらす
  13. 修正|作成階段タブ>コンポーネントパネル>踊り場
  14. 修正|作成階段タブ>コンポーネントパネル>スケッチを作製で下の図のように踊り場をスケッチし、モードパネル>終了
    踊り場をスケッチ
  15. モードパネル>✔(編集モードを終了)
  16. 3Dビュー>{3D}を開き、状況を確認
    完成したコンクリート階段(マテリアルは変更しています。)

踊り場の厚さを変更する

踊り場が少々分厚いので、これを150mmの厚さに変更します。
  1. 出来上がった階段を選択し、[タイプを編集]
  2. 踊り場のタイプで[...]をクリック。
  3. [複製]をクリックし、名前を「150 mm 厚さ」としOK。
  4. 一体式階段の厚さを150としてOK。
  5. 踊り場の厚さが薄くなったことを確認。

レベル2へコピー

  1. 作製した階段を選択してCTRL+Cでクリップボードへコピー。
  2. 修正|階段タブ>クリップボードパネル>貼り付け▼>選択したレベルに位置合わせ(上側)
  3. レベル2を選択してOK。
    踊り場と階段経路が取り合っていない

取り合いの調整

  1. 上側の階段を選択し、修正|階段タブ>編集パネル>階段を編集
  2. 階段経路を選択。
    下端の厚さが足りない
  3. プロパティウィンドウで蹴上げの基準より下に延長-150として適用。
    踊り場の厚さと同じだけ下に延長する
  4. 修正|作成階段タブ>モードパネル>✔(編集モードを終了)
完成