地盤面の機能をおさらい
地盤面には切土と盛土を計算する機能があります。今回はこの機能をふくめ、地盤に関する機能のおさらいをしてみましょう。切土と盛土
切土盛土計算の条件をまとめてみると
- 条件1:フェーズの異なる二つの地盤が必要
- 条件2:二つの地盤の周囲は一致していなければならない
の二つです。この計算過程を確認してみます。
練習
まず練習ネタとなる地盤を作成してみましょう。等高線を表示すると便利ですよね。等高線を表示するには- [マス&外構]タブ>[外構を作成]パネルの↘を選択して「外構設定」ダイアログボックスを開きます。
外構設定 - 等高線を設定でメイン等高線とサブ等高線の間隔を設定しOK。
メイン・サブ等高線の設定 - 地盤を作成します。地盤は測量図を基に敷地の周囲も含めて作成します。
サブ等高線が100mmおきに、主等高線が1000mmおきに表示されます。 - 次に敷地境界線で地盤を分割します。[マス&外構]タブ>[外構修正]>[地盤面を分割]で、敷地境界線に沿って分割します。
敷地境界線で分割 - 敷地境界線の内側の地盤を選択し、名前を「既存地盤」とし、フェーズを「既存」に設定します。土量の算出にはこの名前の設定とフェーズの設定が重要です。
名前と地盤の設定
整地?
で、ここから計画地盤の作成に入ります。「整地」コマンドを使用しますが、この名前はあまり正しく機能を表していません。このコマンドは
指定した地盤を現在のビューのフェーズにコピーする
だけです。現在アクティブなビューのフェーズが「新しい建設」であれば、このフェーズに地盤をコピーします。単にそれだけで特に「整地」をしてくれるわけではありません。
[マス&外構]タブ>[外構修正]パネル>[整地]をクリックすると下の図のようなダイアログボックスが表示されます。
整地を編集?ダイアログボックス |
このダイアログをよく見ると、現在のフェーズで同位置の地盤面が作成されます、とあります。つまりフェーズをかえてコピーを取りますよ、と言っているのです。これで冒頭に掲げた条件1が満たされます。
次に条件2:二つの地盤の周囲が一致している、ですが、ここで重要なことは「内部の点」「周囲の点」を理解しておくことです。
下の図は二つの選択肢を使って作成した地盤の点の様子を示しています。
「既存の地盤と全く同じ新しい地盤を作成」を選択 |
「周囲の点にのみ基づいて新しい地盤面を作成」を選択 |
どちらを選択しても「周囲の点(境界点)」は保持されますので、このコマンドにより条件2が満たされるということです。下の図の場合、内部の点が削除されているので、すでに切土盛土計算がされています。
切土盛土計算 |
名前を既存地盤から「計画地盤」に変更しておきます。
整地コマンドは必須ではない
整地コマンドを使わなくても、上記2条件が守られれば切土盛土の計算はできますので、整地コマンドが必須というわけではありません。例えば下の図は「新しい建設」フェーズに普通に地盤面を作成し、同じ敷地境界線で分割した地盤面です。
「新しい建設」フェーズに作成した地盤面。外形線は一致している。 |
整地コマンドは若干??なところもあるので、普通にフェーズをかえて二つの地盤を作ったほうがわかりやすいかもしれません。