ファミリの原点は3枚の参照面で決まる
ファミリの原点(挿入基点)はどこにあるのか?なんとなく参照面の交点だということはわかると思いますが、単なる参照面ではありません。たとえば一般モデル.rftを元に新規のファミリを作成し、平面図の参照レベルを開き、表示されている参照面を選択してプロパティを見てください。
[基準点を設定]というパラメータに注目してください。これにチェックが入っています。さらにロックされています。もう一方の参照面も同様です。
参照面のプロパティに注目! |
XYの原点が決まったので、Zの原点も決めなければなりません。
[立面図]>[正面]を表示すると、レベル線に重なって参照面が作成されています。マウスオーバー&TABキーで参照面を選択し、プロパティを表示します。
レベルと参照面が重なっている |
この3枚の参照面の交点がファミリの挿入起点となります。この理屈を抑えておけば自由に挿入起点を設定することができます。
4つ作ったらどうなるのか?
では、同様の設定をした参照面を4つ作ったらどうなるでしょうか?[立面図]>[正面]のビューで、任意に参照面を作成し、[基準点を設定]にチェックを入れてみてください。そして、参照面に重なっているレベルを選択すると、チェックが外れていることがわかります。
矛盾した設定はできない |
ドアのテンプレートに注意!
気を付けなければならないのはドアのファミリテンプレートです。なぜか、ドアのファミリテンプレートにはZ原点を定義する参照面が作成されていません。レベルのみで参照面がない |
たいていの場合問題はないのですが、ごくまれに困った問題を引き起こします。例えば、開口部を参照レベル以下に設定してみます。
開口を参照レベル以下に設定してみると |
オフセットが0にもかかわらず、図のように下枠高さのプロパティが-100mmとなってしまいます。
下枠高さが-100に! |
うえに上がってしまいます。
ドアのテンプレートを使用するときは、必ず参照レベルに参照面を追加して、[基準点を設定]を✔しておくことをお勧めします。