病院や老健施設の廊下に補助手すりを接地することはよくあることですが、この補助手摺を作成する最適な方法を探ってみましょう。使う要素として考えられるのは
- 手摺
- 壁のスイープ
の二つです。それぞれメリット・デメリットがあります。今回は壁のスイープを使って手摺を作成する方法を紹介します。
プロファイルの準備
まずは手摺のプロファイルを準備します。- プロファイル(メートル単位).rftを使って新規にプロファイルファミリを作成。
- 下の図のようにプロファイルを作成
プロファイル作成 - [プロファイルの用途]を[壁の造作材]とする。
- 「p手摺⌀35.rfa」として保存し、プロジェクトにロードする。
壁のスイープタイプの作成
このプロファイルを使って、壁のスイープのタイプを作成します。
- [管理]タブ>[オブジェクトスタイル]
- [壁]を選択して、右下の[サブカテゴリを修正]グループの[新規作成]
- 「手摺」を作成してサブカテゴリを追加。
壁のサブカテゴリを追加 - OKで閉じる。
- [建築]タブ>[構築]パネル>[壁▼]>[壁 スイープ]
- タイプセレクタでタイプを編集
- [複製]をクリックし、名前を「手摺⌀35」とする。
- [プロファイル]で「p手摺⌀35 : p手摺⌀35」を選択。
- [内部構造][挿入して切り取る]をオフ
- [既定のセットバック]を100
- 壁のサブカテゴリで[手摺]を選択。
- OK
壁のスイープタイプ
壁 スイープで手摺を作成
作成した手摺を選択して、基準レベルオフセットを[800]にします。
立面図を見てみると
しかし、選択して現れる青い丸のグリップ点をドラッグすることで、自由に端部の位置を変更できます。また開口部を追加・変更すればそれに呼応して手摺も移動したり、分割されたりします。
開口の追加や壁の変更に追随する |
デメリット
一見便利そうに見えますし、たいていの場合はこれで廊下の手摺は作成できますが、「こだわる」ならば、このやり方ではできないところもあります。
- コーナーはピン角のみ。
- 支持金物は同時に作成できない。
- 端部を丸めるなどの造作はできない。
この3点を真面目に作成するには「手摺」を使うしかありませんが、手摺は壁の造作のように壁の変化に応じて分割されることはありませんし、1パスしか含めることができないので、開口があるごとにパスを作成すしなければなりません。
一長一短あるので、使い分けが肝心です。
腰壁や幅木も
壁スイープを使えば腰壁や幅木も簡単です。腰壁を作成するには手摺同様に、下の図のようなプロファイルを作成して、壁 スイープタイプを作成します。
これを同様に、幅木のサブカテゴリで壁スイープのタイプを作成して、適用すると下の図のようになります。
様々な表示方法が考えられます。
このようにメリットも多いので、デメリットと勘案しながら使ってみてください。
腰壁のプロファイル |
腰壁を壁スイープで作成 |
平面図で範囲表示も
平面図で手摺の範囲を示すことはよくありますが、サブカテゴリが分かれているので、手摺のサブカテゴリを赤の点線にして平面図で表示すると下の図のようになります。手摺の範囲を赤の点線で表示 |
このようにメリットも多いので、デメリットと勘案しながら使ってみてください。