ネストファミリをパラメータ化する
作成した障子のテンプレートを使って、複数タイプの障子を作成します。それらを枠のファミリに挿入しパラメータを付加して入れ替えられるようにしてみます。前回はFIX窓を作成しましたが、同様の手法で作成した窓を使ってパラメータによる「入れ替え」の仕組みを見てみましょう。
引違窓.rfa |
Google Drive
A360 Drive
ファミリのネスト・パラメータ化
- RC枠.rfaを開き、[平面図]>[参照レベル]を表示。
- [挿入]タブ>[ライブラリからロード]パネル>[ファミリをロード]で、「FIX窓.rfa」と「引違窓.rfa」をロードする。
- [作成]タブ>[モデル]パネル>[コンポーネント]で、タイプセレクタから「引違窓」を選択して、任意の位置に配置する。
任意の位置に引違窓を配置 - 引違窓を選択し、左右の形状ハンドルをドラッグして、有効開口の参照面にロックする。
有効開口に引違窓の左右の形状ハンドルをロック - [立面図]>[外部]を表示。
- 引違窓を選択し、上下の形状ハンドルをドラッグして、有効開口の参照面にロックする。
上下の形状ハンドルをドラッグして、有効開口の上下の参照面にロック - [平面図]>[参照レベル]を開く。
- 引違窓の前後の形状ハンドルをドラッグして、窓枠見込みの参照面にロックする。
窓枠の前後の参照面にロック - 引違窓を選択し、タイプを編集し、「マテリアル_ガラス」「マテリアル_障子」を同じ名前のタイプパラメータを作成して関連付ける。
マテリアルのパラメータを関連付ける - 引違窓を選択し、インスタンスパラメータ「反転表示」を同じ名前のインスタンスパラメータを作成して関連付ける。
- 引違窓を選択し、オプションバーの[ラベル]から<パラメータを追加>を選択し、タイプパラメータ「障子」を作成して関連付ける。
ファミリインスタンス自体をパラメータ化する
障子を入れ替えてみる
ここで、3Dビューを表示して、パラメータを使って障子を入れ替えてみます。
引違窓 |
FIX窓 |
FIX窓はどこに位置合わせされるのか?
上記手順でやったことは「引違窓の上下左右前後の参照面を位置合わせした」だけであり、FIX窓については特に何もしていないのに、パラメータを変更しただけで、窓枠に位置合わせされます。これは、前々回で作成した障子のテンプレートに秘密があります。
障子のテンプレートを作成するとき、参照面の参照を設定したことを思い出してください。
参照面の参照 |
平面の参照面の「参照」 |
- 参照無し
- 強参照
- 弱参照
- 左
- 中心(左/右)
- 右
- 正面
- 中心(正面/背面)
- 背面
- 下
- 中心(立面)
- 上
ざっと役割を説明すると、1は完全な補助線、2と3はファミリをプロジェクトにロードしたときに寸法を作成可能な面、そして4~12は、ファミリをパラメータ化した場合の位置合わせのための参照面です。
ここでは、引違窓がの上下左右正面背面の6面が、窓枠の有効開口と窓枠見込みの6面にロックされているので、FIX窓はその6面に位置合わせされて配置された、というわけです。