2018年7月8日日曜日

窓ファミリ作成チュートリアル(11)~障子3

ネストファミリをパラメータ化する

作成した障子のテンプレートを使って、複数タイプの障子を作成します。それらを枠のファミリに挿入しパラメータを付加して入れ替えられるようにしてみます。
前回はFIX窓を作成しましたが、同様の手法で作成した窓を使ってパラメータによる「入れ替え」の仕組みを見てみましょう。
引違窓.rfa
練習セットはこちらからダウンロードできます。

Google Drive
A360 Drive

ファミリのネスト・パラメータ化


  1. RC枠.rfaを開き、[平面図]>[参照レベル]を表示。
  2. [挿入]タブ>[ライブラリからロード]パネル>[ファミリをロード]で、「FIX窓.rfa」と「引違窓.rfa」をロードする。
  3. [作成]タブ>[モデル]パネル>[コンポーネント]で、タイプセレクタから「引違窓」を選択して、任意の位置に配置する。
    任意の位置に引違窓を配置
  4. 引違窓を選択し、左右の形状ハンドルをドラッグして、有効開口の参照面にロックする。
    有効開口に引違窓の左右の形状ハンドルをロック
  5. [立面図]>[外部]を表示。
  6. 引違窓を選択し、上下の形状ハンドルをドラッグして、有効開口の参照面にロックする。
    上下の形状ハンドルをドラッグして、有効開口の上下の参照面にロック
  7. [平面図]>[参照レベル]を開く。
  8. 引違窓の前後の形状ハンドルをドラッグして、窓枠見込みの参照面にロックする。
    窓枠の前後の参照面にロック
  9. 引違窓を選択し、タイプを編集し、「マテリアル_ガラス」「マテリアル_障子」を同じ名前のタイプパラメータを作成して関連付ける。
    マテリアルのパラメータを関連付ける
  10. 引違窓を選択し、インスタンスパラメータ「反転表示」を同じ名前のインスタンスパラメータを作成して関連付ける。
  11. 引違窓を選択し、オプションバーの[ラベル]から<パラメータを追加>を選択し、タイプパラメータ「障子」を作成して関連付ける。
    ファミリインスタンス自体をパラメータ化する

障子を入れ替えてみる


ここで、3Dビューを表示して、パラメータを使って障子を入れ替えてみます。
引違窓

FIX窓
平面図・立面図も確認して、障子を入れ替えることができることを確認してください。

FIX窓はどこに位置合わせされるのか?

上記手順でやったことは「引違窓の上下左右前後の参照面を位置合わせした」だけであり、FIX窓については特に何もしていないのに、パラメータを変更しただけで、窓枠に位置合わせされます。

これは、前々回で作成した障子のテンプレートに秘密があります。

障子のテンプレートを作成するとき、参照面の参照を設定したことを思い出してください。
参照面の参照
障子のファミリの上・下・左・右・前・後の参照面にはそれぞれ「上」「下」「左」「右」「正面」「背面」の参照が設定されています。
平面の参照面の「参照」
この参照には以下の項目を選択できます。

  1. 参照無し
  2. 強参照
  3. 弱参照
  4. 中心(左/右)
  5. 正面
  6. 中心(正面/背面)
  7. 背面
  8. 中心(立面)
ざっと役割を説明すると、1は完全な補助線、2と3はファミリをプロジェクトにロードしたときに寸法を作成可能な面、そして4~12は、ファミリをパラメータ化した場合の位置合わせのための参照面です。

ここでは、引違窓がの上下左右正面背面の6面が、窓枠の有効開口と窓枠見込みの6面にロックされているので、FIX窓はその6面に位置合わせされて配置された、というわけです。