RC抱き納まり
今回は躯体の切り欠きです。ALC枠の場合は、単純に開口すればいいのですが、RCの場合はだきをつくり、下端には勾配も作る必要があります。平面も断面もなかなか面倒な部分がありますが、頑張って作ってみましょう。今回は開口のみのファミリです。基本の参照面を作成する
- 「窓(メートル単位).rft」のテンプレートでファミリを新規に作成します。
- 既存の開口部を選択して削除。
- [作成]タブ>[プロパティ]パネル>[ファミリタイプ]で、次のタイプパラメータを追加する。
- だき見込 長さ 一般 60
- 枠見付外上 長さ 一般 15
- 枠見付外左右 長さ 一般 15
- 躯体逃左右 長さ 一般 55
- 躯体逃上 長さ 一般 55
- 躯体逃下 長さ 一般 90
- 躯体下下り 長さ 一般 20
パラメータの準備。すべてロックに✔をいれておく。 - [平面図]>[参照レベル]で下の図のように参照面を作成して、寸法・ラベルを作成する。
だき見込寸法は壁の外面の「参照面」から作成する - [立面図]>[右]で下の図のように参照面を作成して、寸法・ラベルを作成する。
[立面図]>[右]
下端の勾配線を参照線で作成する
開口下端は内から外に向かって下り勾配になっています。斜めのラインをロックするには参照線を使う方法が最も確実です。
- [立面図]>[右]で下側を拡大する。
- レベル付近で、壁の表面にある参照面「外部」と「内壁」を十分に上に伸ばす。
- [作成]タブ>[作業面]パネル>[セット]で「参照面:中心(左/右)」を選択
- [作成]タブ>[基準面]パネル>[参照線]
- 下の図のように参照線を作成し、その端部と参照面に寸法を作成する。
参照線を作成し、端部と参照面に寸法を作成 - 参照線を選択し、端部をドラッグして、寸法が「0」になる位置へ移動する。
- 寸法を選択して鍵アイコンでロックする。これを4つの寸法に繰り返す。
参照線の端部をドラッグして、寸法値を0とし、寸法のかぎアイコンでロック - 「躯体逃下」「躯体下下り」の値を変更して、参照線が追随することを確認する。
ここの参照面の端部を寸法を使ってロックするテクニックは汎用性が高く、様々な場面で使用できますので、ぜひマスターしてください。
ボイドの作成
作成した参照線と参照面を使ってボイドを作成します。
- [作成]タブ>[フォーム]パネル>[ボイドフォーム▼]>[押し出し]
- [描画]パネルの[/選択]を選択し、オプションバーの[ロック]を✔して下の図のように参照面と参照線を選択し、[コーナーへトリム]を使って断面形状を整える。
ボイド作成 - [モード]パネル>[✔]
- [立面図]>[内壁]でボイドの端部を一番外側の参照面にドラッグ&ロック。
- [修正|ボイド押し出し]タブ>[ジオメトリ]パネル>[切り取り]でボイドと壁を選択する。
- [立面図]>[右]
- 同様に下の図のようにボイドのスケッチを参照面と参照線にロックしながら作成する。
外側のボイドを作成し、壁を切り取る - [モード]パネル>[✔]
- [立面図]>[外部]を開き、外から2番目の参照面にボイドの左右をロック。
- [修正|ボイド押し出し]タブ>[ジオメトリ]パネル>[切り取り]でボイドと壁を選択する。
- 3Dビューで形状を確認。
だきの形状を確認する
パラメータの値を変更して、ボイドの形状が期待通りに動くかどうか確認してください。
次回はこの開口に、水切、枠、額縁をインポートして配置します。