アウトリガの幅に応じた荷重
前回はルックアップテーブルの特定の列を参照する式を作成しました。定格総荷重 = size_lookup("RK130LOAD", "荷重47", 0, 判別キー)
この"荷重47"とは、「アウトリガの張り出しが4.7mのとき」という意味で、アウトリガの張り出しが変われば、定格総荷重も変わります。ルックアップテーブルにほかの張り出しの荷重を下の図のように追記してみます。(編集済みのCSVファイルはこちらからダウンロードできます。)
- 4.3m---荷重43##NUMBER##GENERAL
- 3.5m---荷重35##NUMBER##GENERAL
- 2.5m---荷重25##NUMBER##GENERAL
以下のようにCSVファイルを編集し保存します。
荷重43,荷重35,荷重2.5の列を追加 |
ファミリを編集する
アウトリガ張出し×ブーム長さの組み合わせでタイプを作成します。ファミリを開いてまずはアウトリガの張り出し長さを保持するタイプパラメータを追加し、ルックアップテーブルを更新しましょう。- 作成タブ>プロパティパネル>ファミリタイプ
- ファミリタイプダイアログボックスで次の操作をします。
- 新しいパラメータボタンをクリックし、パラメータプロパティダイアログボックスで次の操作をします。
- 名前を「アウトリガ張出」
- パラメータタイプを「長さ」
- パラメータグループを「寸法」
- 「タイプ」を選択
- OK
- もう一度新しいパラメータボタンをクリックし、パラメータプロパティダイアログボックスで次の操作をします。
- 名前を「ルックアップテーブル」
- パラメータタイプを「文字」
- パラメータグループを「文字」
- 「タイプ」を選択
- OK
- タイプでブーム5.3mを選択、名前変更をクリックし「ブーム5.3m×アウトリガ4.7m」としOK
- ルックアップテーブルの値に「荷重47」
- アウトリガ張出の値に「4700」
- これを繰り返して、すべてのブーム長さとアウトリガ張出の組み合わせたタイプを作成する。
- [ルックアップテーブルを管理]をクリックし、ルックアップテーブルを管理ダイアログボックスで次の操作をします。
- RK130LOADを選択し[削除]
- [削除を続行]
- [読み込み]をクリックし、編集しなおしたRK130LOAD.csvを選択し開く
- OK
- 定格総荷重の式で、"荷重47"をルックアップテーブルに変更(""は必要ない)
size_lookup("RK130LOAD", ルックアップテーブル, 0, 判別キー) - タイプを変更して適用ボタンを押し、定格総荷重の値が変わることを確認する。
- OK
- 保存
このように、列名はパラメータ化することができます。同様にルックアップテーブル名もパラメータ化することができます。この場合は複数のルックアップテーブルを読み込んでおく必要があります。
使ってみよう
ここまで編集した2017形式のRK130ファミリはこちらからダウンロードできます。これをプロジェクトにロードして、配置してみます。
- 平面ビューを開く
- 建築タブ>構築パネル>コンポーネント
- モードパネル>ファミリをロード で ダウンロードしたRK130_003.rfaを開く
- 配置パネル>作業面に配置
- タイプセレクタで「ブーム5.3m×アウトリガ2.5m」を選択
- 2点を3000mmの間隔でクリックして配置
- 3Dビューを開く
- 配置したクレーンを選択
定格総荷重が3.2tとなります。
ルックアップテーブルには複数の列を作成して、様々な値を返すことができます。
次回はせっかくアウトリガの張出しをパラメータとして設定したので、このアウトリガをモデルに表示して、自由に回転できるようにしてみます。