2軸回転
ファミリチュートリアルで「回転するファミリ」について書きましたが、もう少し踏み込んで、ネストしたファミリを、回転角と仰角のパラメータを使って、2軸で回転できるクレーンのブームのようなファミリを作ってみます。2軸で回転するファミリの作成方法を説明します |
本体
↓
仰角回転台
↓
水平角回転台
の順にネストしたファミリで作成します。本体(角棒1.rfa)の作成
まず、「一般モデル(メートル単位).rft」のテンプレートを使って下の図のようなファミリを作成し、「角棒1.rfa」とします。長さの値を変えたとき、右方向にだけ伸びるように、原点を棒の左側にとります。また長さはインスタンスパラメータです。
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作業面ベースを☑、常に垂直は□ |
仰角回転台
再び「一般モデル(メートル単位).rft」のテンプレートを使ってファミリを作成します。- 立面図>正面を開く。
- 挿入タブ>ライブラリからロード>ファミリをロードで本体.rfaをロード。
- 修正|配置コンポーネントタブ>配置パネル>作業面に配置。
- 原点に配置
角棒1を原点に配置 - 選択パネル>修正
- 角棒1を選択し 修正パネル>回転
- オプションバーの回転中心[配置]をクリックし、原点をクリック
- 適当な角度に回転する。
適当な角度に回転 - 注釈タブ>寸法パネル>角度寸法 で参照レベルと重なっている参照線と角棒1の中心線に角度寸法を作成
角度寸法をつける - 選択パネル>修正 で角度寸法を選択
- 寸法にラベルをつけるパネル>パラメータを作成
- 名前「仰角」、インスタンスパラメータを作成
インスタンスパラメータ「仰角」を作成 - 角棒1を選択し、プロパティウィンドゥの長さの関連付けボタンをクリック。
- インスタンスパラメータ「角棒の長さ」を作成して関連付ける。
長さパラメータを関連付け - 角棒_仰角回転台.rfaとして保存
パラメータの値を変更して、角棒が任意の角度に回転するか、長さが変更できるかをチェックします。
水平回転台の作成
もう一度「一般モデル(メートル単位).rft」のテンプレートを使ってファミリを作成します。
- 挿入タブ>ライブラリからロード>ファミリをロードで角棒_仰角回転台.rfaをロード。
- 原点をクリックして配置
- 選択パネル>修正
- 配置した角棒2を選択し、修正パネル>回転
- オプションバーの回転の中心[配置]をクリックし、原点をクリック
- 適当な位置に回転して配置
回転後の様子 - 注釈タブ>寸法パネル>角度寸法
- 下の図のように寸法を配置
角度寸法を配置 - 寸法を選択し、インスタンスパラメータ「回転角」を設定
回転角パラメータ - 角棒2を選択し、プロパティウィンドゥの「仰角」の関連付けボタンをクリックして、新規インスタンスパラメータ「仰角」を作成。
仰角 - 同様に、「角棒の長さ」を新規インスタンスパラメータ「角棒の長さ」に関連付けする。
角棒の長さ - 角棒_回転台.rfaとして保存
これでクレーンのブームのように任意の方向に回転したり、伸びたりする角棒が出来上がりました。
Revitは「作業面」を基準としたモデリングが基本なので、複数の方向に回転するファミリを作る場合、回転方向の数だけ、ファミリをネストすると比較的簡単に作成できます。