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2017年5月20日土曜日

計算式を使ったファミリ

計算式を活用しよう

ファミリのパラメータは、計算式を使うことでいろいろな制限ができます。今回は計算式に関するいくつかのヒントをご紹介します。

面取りの長さ

下の図のような角が面取りされたファミリを考えてみます。面取りの距離(下の図ではA)ではなく、面取りの長さで距離を指定したい場合はどうすればいいでしょうか?
面取りの長さで指定するには?

まずは次の手順でファミリを作成してみます。ここで大事なのは、面取り部分のスケッチラインの拘束方法です。
  1. [R]>新規作成>ファミリ
  2. 「一般モデル(メートル単位).rfa」
  3. 下の図のように参照面を作成し、寸法をつけ、寸法にラベルをつけてパラメータ化します。
    参照面に寸法を作成し、寸法にラベルを付ける
  4. 作成タブ>フォームタブ>押し出し
  5. オプションバーのロックにチェックを入れる。スケッチラインを確実に参照面にロックしましょう。
  6. 描画パネル>選択(緑色の線のアイコン)
  7. 上下左右の参照面を選択してスケッチラインを参照面にロック
    スケッチラインを参照面にロック
  8. 修正パネル>位置合わせ
  9. 内側の参照面①を選択、スケッチラインの端点②を選択(端点●がハイライトされます)
    位置合わせ
  10. 鍵アイコンをクリックしてロック。
    ロックする
  11. これを繰り返して、残りの端部を参照面にロック。
    端部をロック
  12. 描画パネル>線分で面取り部をつなぐ。
    スケッチ完成
  13. モードパネル>✔
  14. プロパティウインドウの押し出し終端のボタンを押して、新しいパラメータボタンを押し、T1というパラメータを作成。
    パラメータT1を関連付け
  15. 同様に押し出し始端にT2というパラメータをつける。
  16. プロパティパネル>ファミリタイプ
  17. Aの値を200に変更して適用し、正しく機能するか確認します。

面取りの長さLをパラメータにする

面取りの長さをLとして計算式で表すと
  • A=L*sin(45)
  • A=L/sqrt(45)
などと表すことができます。面取りの長さをLとしてパラメータを追加します。
  1. プロパティパネル>ファミリタイプ
  2. 新しいパラメータボタンをおし、「L」パラメータを追加
    パラメータLを追加
  3. パラメータAの「式」の欄に L * sin(45) と入力、「°」は自動的に付加されます。半角で入力して下さい。パラメータの大文字小文字は区別されます。
    L*sin(45)
  4. Lの値を100として適用、Aの値が変わることを確認します。
    面取りの長さを100に
  5. 式の中に変数(この場合はL)が一つしかないので、Aの値を変更してもLの値を変えることができます。

厚さをコントロール

厚さにはT1、T2のパラメータをつけました。総厚をTとして、それぞれ0.5*Tを設定してみます。
  1. プロパティパネル>ファミリタイプ
  2. 新しいパラメータボタンをおし、「T」パラメータを追加
  3. T1の計算式に 0.5*T 、T2の計算式に -0.5*Tとする。
  4. T の値に 400 と入力し適用ボタンを押し、T1,T2の値が変わることを確認
    T1とT2の値を計算式で設定

使える関数

このようにファミリの値を制御するために計算式を使うことができます。以下のような関数が使えますが、どのように使うかはヘルプ(2017 2018)を参照してください。
  • 加算: +
  • 減算: -
  • 乗算: *
  • 除算: /
  • 指数: ^: x^y、xの y 乗
  • 対数: log
  • 平方根: sqrt: sqrt (16)
  • 正弦: sin
  • 余弦: cos
  • 正接: tan
  • 逆正弦: asin
  • 逆余弦: acos
  • 逆正接: atan
  • 10 の x 乗—exp(x)
  • 絶対値: abs
  • Pi—pi (3.1415926...)
  • 最も近い自然数に丸め:round(X)
  • x 以上の最も大きな自然数に丸め:roundup(X)
  • x 以下の最も小さい自然数に丸め:rounddown(X)