Revitの原点
Revitでは座標を意識する必要は全くありませんが、それでもどこに原点があるのかは気にはなるところです。ダイナモを使って、原点を探ってみます。
(1) 建築テンプレートで新規にプロジェクトを作成し、ダイナモを起動します。
(2) ダイナモで新規作成し、Point.ByCoordinatesを配置します。
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Point.ByCCoordinatesを追加 |
この時点でRevitのプロジェクトを見ると、画面上に青い点が表示されています。これが座標(0,0,0)の点です。
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立面図 |
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平面図 |
この青い点の位置が「
プロジェクト内部の原点」です。この位置は変更することは当然ながらできません。
任意のポイントを原点として出力するには?
しかし、DWG/DXF/NWCなど、外部とデータを交換する場合は、たとえば1FLのX1とY1の交点を原点としてデータを作成したいことはあるでしょう。その場合は、
任意のポイントを出力原点に指定することができます。
プロジェクト基準点と測量点の設定が重要です。
下の図のように、真北が回転しいるプロジェクトの、「1FLのX1-Y1の交点」としてDWGデータを作成してみます。
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真北が回転している |
これを普通にDWG出力して、UCSICONを表示すると以下の図のようになり、原点は中央あたりにあります。
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原点の位置を変更したい |
この出力原点を変更してみます。
出力用のサイト(外構)を登録する
(1) [管理タブ]-[プロジェクトの位置パネル]-[位置]で外構タブをクリック。
(2) [複製]を押して、「出力用」というサイトを作成し、[現在の値にする]をOK。
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新たにサイト(外構)を作る |
(3) 表示/グラフィックスで外構カテゴリの「プロジェクト基準点」と「測量点」を表示
(4) プロジェクト基点を選択し、青い文字の「真北の角度」をクリックし、「0」とする。
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真北の角度を0にする。 |
(5) 測量点(△)を原点に指定したい位置に移動します。このときクリップマークはクリップしたままにしておきます。(赤い斜線が入っていない状態)
N/S、E/W、高さの値がすべて0になっていることを確認します。
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クリップをオンにしたまま原点にしたい位置に移動 |
(6) [R]-[書き出し]-[CAD形式]-[DWG]
(7) 「DWGを書き出す」ダイアログボックスで、[書き出し設定を選択]の[…]を押す。
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書き出し設定 |
(8) [単位と座標系]タブを選択し、座標系の基準を「共有」にする。
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座標系の基準を「共有」にする |
この設定でDWGに書き出すと、測量点が出力したDWGの原点になります。
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UCSICONを原点に表示しているところ。測量点が原点になる |
Z座標
測量点を立面図などを使って上下に移動すれば、Z座標の0の位置も設定できます。今度はNavisWorksに出力してみます。
まず、Revitで適当に壁を作成します。
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適当に壁を作成 |
測量点を移動します。
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原点を任意の位置に移動 |
立面図を開いてさらに測量点を移動します。
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測量点を上に移動 |
[R]-[書き出し]-[NWC]で、[NavisWorks設定]をクリック
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NavisWorks設定 |
「座標」を「共有」に設定します。dd
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座標を共有に設定 |
出力して、NavisWorksで出力したNWCを開いて、測定ツールで座標を確かめます。
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Revitの測量点の位置が原点になっている |
測量点の位置が原点(0,0,0)になっています。
まとめ
外部に出力するとき、任意の位置を原点にするには
(1) 真北が回転している場合は出力用のサイト(外構)を作成して現在に設定する。
(2) 測量点をクリップしたまま任意の位置に移動する。
(3) 出力時の座標は「共有」を選択する。
となります。