Pages - Menu

2017年1月29日日曜日

イソバンド~重ね壁

重ね壁

重ね壁とプロファイルを使って、イソバンドの外壁を作ってみます。
RC腰壁+イソバンド(リアリスティック表示)

まず上部の「イソバンド+たて胴縁」の壁タイプを作成します。
既存の壁タイプを複製して名前を「イソバンド」とします。タイプを編集し、レイヤの設定を


  • イソバンドの厚さを35mm
  • たて胴縁を100mm


とします。

イソバンドは幅600mmの横張りとして、マテリアルは次のように設定します。
サーフェスパターンはモデル、切断パターンは製図
外観はプロシージャマッピングを使って水平に600mm間隔で目地をつけます。
プロシージャマップを指定
テクスチャエディタ
同様にバンプもプロシージャマップで設定しておくと、目地が深くみえて効果的です。

水切

次に水切りのプロファイルを作成します。水切の形状のプロファイルを作成します。
[R]-[新規作成]-[ファミリ]で「プロファイル(メートル単位).rft」をテンプレートに指定し、下の図のように閉じた線分を作成します。参照面の交点が、イソバンドの外面の下端になります。
参照面(緑の破線)の交点がイソバンドの外面下端
プロファイルの用途は「壁の造作材」にしておきます。
作成したプロファイルを「イソバンド腰水切1.rfa」と名前をつけて保存し、プロジェクトにロードします。

タイプにに水切を組み込む

(1) 作成した壁タイプ「イソバンド」を選択してタイプを編集します。
(2) [構造]の編集ボタンをクリックし、プレビューボタンを押します。
(3) ビューを「断面図:タイプ属性を修正」にし、[壁の造作材]ボタンを押します。
(4) [追加]ボタンを押して、下の図のようにプロファイルを追加します。「側面」を「外壁」に合わせると、プロファイルの参照面の交点が外面になります。
壁の造作材
断面のプレビューで水切りの位置を確認します。
水切が追加された

RC腰壁


次にRCの腰壁のタイプを以下のように作成し、名前を「イソバンド-腰壁」とします。
RC腰壁

重ね壁

二つの壁を重ね壁にします。既存の重ね壁を複製し、内容を変更します。

(1) プロジェクトブラウザで、[ファミリ]-[壁]-[重ね壁]の任意のノードを右クリックして複製し、名前を「RC腰壁+イソバンド」とする。
(2) 作成したノードをダブルクリックして、タイプ編集ダイアログを表示。
(3) 下の図のように構造を設定します。これにより腰壁は高さを1200で固定し、壁全体の高さはイソバンドの壁で調整されるようになります。
外壁面で二つの壁をそろえるので、上部の「オフセット」を仕上面:外部に設定
この重ね壁を作成して断面を見てみると水切と腰壁がやや重なっています。
水切と腰壁が重なっている
腰壁の外側頂部をすこし面取りしてみます。まず上記のときと同様に、面取り用のプロファイルをファミリとして作成して、プロジェクトにロードします。
腰壁のタイプを編集し、構造の編集ボタンをクリックして、[プレビュー]-[断面図]を表示します。
[壁の化粧目地]をクリックし、下の図のようにプロファイルを追加し、壁の頂部を削り取ります。

完成した重ね壁は下の図のようになります。
重ね壁で作成したイソバンドの外壁
一番上のイソバンドだけ幅900にしたいというような場合は、さらに「イソバンド900mm」というような壁タイプを作成して、重ね壁に追加すればいいでしょう。
もう一つ壁タイプを追加
頂部に900mmのイソバンドの壁タイプを追加した場合


2017年1月21日土曜日

原点

Revitの原点


Revitでは座標を意識する必要は全くありませんが、それでもどこに原点があるのかは気にはなるところです。ダイナモを使って、原点を探ってみます。

(1) 建築テンプレートで新規にプロジェクトを作成し、ダイナモを起動します。
(2) ダイナモで新規作成し、Point.ByCoordinatesを配置します。
Point.ByCCoordinatesを追加
この時点でRevitのプロジェクトを見ると、画面上に青い点が表示されています。これが座標(0,0,0)の点です。
立面図
平面図
この青い点の位置が「プロジェクト内部の原点」です。この位置は変更することは当然ながらできません。

任意のポイントを原点として出力するには?

しかし、DWG/DXF/NWCなど、外部とデータを交換する場合は、たとえば1FLのX1とY1の交点を原点としてデータを作成したいことはあるでしょう。その場合は、任意のポイントを出力原点に指定することができます。プロジェクト基準点と測量点の設定が重要です。

下の図のように、真北が回転しいるプロジェクトの、「1FLのX1-Y1の交点」としてDWGデータを作成してみます。
真北が回転している

これを普通にDWG出力して、UCSICONを表示すると以下の図のようになり、原点は中央あたりにあります。
原点の位置を変更したい
この出力原点を変更してみます。

出力用のサイト(外構)を登録する


(1) [管理タブ]-[プロジェクトの位置パネル]-[位置]で外構タブをクリック。
(2) [複製]を押して、「出力用」というサイトを作成し、[現在の値にする]をOK。
新たにサイト(外構)を作る
(3) 表示/グラフィックスで外構カテゴリの「プロジェクト基準点」と「測量点」を表示
(4) プロジェクト基点を選択し、青い文字の「真北の角度」をクリックし、「0」とする。
真北の角度を0にする。
(5) 測量点(△)を原点に指定したい位置に移動します。このときクリップマークはクリップしたままにしておきます。(赤い斜線が入っていない状態)N/S、E/W、高さの値がすべて0になっていることを確認します。
クリップをオンにしたまま原点にしたい位置に移動
(6) [R]-[書き出し]-[CAD形式]-[DWG]
(7) 「DWGを書き出す」ダイアログボックスで、[書き出し設定を選択]の[…]を押す。
書き出し設定
(8) [単位と座標系]タブを選択し、座標系の基準を「共有」にする。
座標系の基準を「共有」にする
この設定でDWGに書き出すと、測量点が出力したDWGの原点になります。
UCSICONを原点に表示しているところ。測量点が原点になる

Z座標

測量点を立面図などを使って上下に移動すれば、Z座標の0の位置も設定できます。今度はNavisWorksに出力してみます。

まず、Revitで適当に壁を作成します。
適当に壁を作成
測量点を移動します。
原点を任意の位置に移動
立面図を開いてさらに測量点を移動します。
測量点を上に移動

[R]-[書き出し]-[NWC]で、[NavisWorks設定]をクリック
NavisWorks設定
「座標」を「共有」に設定します。dd
座標を共有に設定
出力して、NavisWorksで出力したNWCを開いて、測定ツールで座標を確かめます。
Revitの測量点の位置が原点になっている
測量点の位置が原点(0,0,0)になっています。

まとめ


外部に出力するとき、任意の位置を原点にするには

(1) 真北が回転している場合は出力用のサイト(外構)を作成して現在に設定する。
(2) 測量点をクリップしたまま任意の位置に移動する。
(3) 出力時の座標は「共有」を選択する。

となります。

2017年1月14日土曜日

サインや看板のファミリ

サインのファミリを作ろう


建物のサインを計画するときに、Revit内にサインを張り込むことが出きれは何かと便利です。デカル転写で行ってもいいのですが、汎用的なパネルファミリを作って、マテリアルで表示する方法がなかなか便利なのでこちらの方法をご紹介します。

面に張り付くファミリ


(1) ファミリを「一般モデル(メートル単位)、面付き.rft」で始める。
(2) ファミリカテゴリとパラメータで適切なカテゴリを選ぶ。今回は収納設備を選択しました。
適切なカテゴリを選択する
(3) 参照面を第一象限に下の図のように作成する。左下が原点になるようにする。
左下が画像の原点になるので
(4) 幅と高さのラベルを寸法に与える。
寸法にラベルを付ける
(5) [作成]-[フォーム]-[押し出し]で下図のようにスケッチして、ロックする。
長方形をスケッチして参照面にロックする
(6) プロパティウィンドウの[押し出し終端]のボタンをクリックしてパラメータ「奥行き」に関係付ける。
押し出し終端を「奥行」に関係づける
(7) 同じく「マテリアル」のボタンをクリックして、新規に「サイン」というパラメータを作成して関係づける。
マテリアルを新たなパラメータに関係づける
(8) 任意のサイン画像を使ってマテリアルを作成する。[管理]-[マテリアル]で新しいマテリアルを作成。
マテリアルの新規作成
(9) [アイデンティティ]タブで、名前テキストボックスに、適切な名前を入れる。ここでは「サインA」とした。
(10) [外観]タブの[イメージ]ボックスをクリックして、任意の画像を指定。画像サイズは大きくても512x512ピクセル程度まで。縦横比率はサインのサイズに合わせておく。
サインの画像を指定
(11) イメージボックスを再度クリックしてテクスチャエディタを開き、画像のサイズをサインの大きさに合わせる。ここでは300mmx300mmとしている。
サインの画像のサイズを指定する
(12) [外観]タブの▼情報に、適切な名前と情報を設定する。
情報の設定
(13) ファミリタイプで、以下のようにサイズとマテリアルを指定して、タイプを作成する。

ファミリタイプを作成
(13) リアリスティック表示にして、確認する。
マテリアルを確認する(リアリスティック表示)
同様にして、他のタイプも作成します。
さらに画像やサイズを変更してタイプを追加(リアリスティック表示)

側面の処理


3Dで表示すると、サインパネルの側面にもサインの画像が貼り付けられていることがわかります。これを一律に白色にします。
側面が黄色になる(リアリスティック表示)

(1) [管理]-[マテリアル]で上記の方法と同様に新規マテリアルを作成し、名前を「側面」、外観タブで色を白にして、光沢を0にする。
側面用のマテリアルを作成
(2) 3Dビューを表示して、[修正]-[ジオメトリ]-[ペイント]で側面にペイントする。
側面を「ペイント」(リアリスティック表示)
以上で完成です。プロジェクトにロードして配置してみましょう。
プロジェクトに配置されたサイン(リアリスティック表示)
画像とサイズを様々に変えて、いろいろなサインに対応できます。