壁のふかし
断熱材などの関係上、壁の一部をふかさなければならないことがあります。この場合は壁を切断して、ふかし付きの壁タイプを作成します。右のリンクから「躯体モデル_50」をダウンロードして練習してみましょう。
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壁のふかし |
(1) 1階見上のビューを開いて、壁を切断します。[修正]-[要素を分割]で、適切な位置で壁を切断します。
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壁を分割 |
(2) ふかしたいほうの壁を選択し、[タイプを編集]
(3) 適切な名前(ここでは(R)RC150/25/25)をつけて、[構造]の編集ボタンをおして、下図のようにレイヤを設定します。このとき注意することは、構造を[下地]にし、適切なマテリアルを設定することです。
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レイヤの設定 |
(4) 壁の端部をすこしだけドラッグすると、包絡されます。
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端部を「気持ち」ドラッグすると結合する |
躯体の線が破線で表示されている理由
1階見上のビューでは、壁の躯体のラインが破線で表示されています。これは、壁のサブカテゴリ「共有エッジ」がオブジェクトスタイルで「HA02」の破線に設定されているからです。
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壁の共有エッジの線種パターン |
スラブ段差
段差補強を伴うような段差は「
スラブの段差補強」の回で説明しました。同様に今回は単純な矩形の補強で200mm程度の段差を作ってみます。
(1) 1階床伏図を開きます。右下のX2-X3とY1-Y2間にはすでに異なる段差でスラブが作成されています。この2枚のスラブを選択し、
[修正|床]-[検索ボックス]をクリックし、3Dビューを表示します。
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検索ボックスで表示 |
(2) プロジェクトブラウザで[ファミリ]-[プロファイル]-[pスラブ段差矩形]の[150x150]を右クリックして[複製]し、名前を「150x200」とする。
(3) 複製した「150x200」をダブルクリックして、タイププロパティをD:200、W:150とする。
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プロファイルを設定 |
(4) プロジェクトブラウザで[床]-[スラブエッジ]-[スラブ段差150]を右クリックして複製し、名前を「スラブ段差200」とする。
(5) ダブルクリックして、タイプパラメータを下図のように設定する。
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プロファイルとマテリアルを設定 |
(6) 作成した「スラブ段差200」をビューにドラッグドロップして、上側のスラブの下端を3か所クリックすして、スラブエッジを作成する。
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上のスラブの下のエッジを選択 |
(7) 作成できたら、スラブエッジと下側のスラブを「結合」しておく。
梁の上端ふかし
梁の上端をふかして、スラブとの段差を埋めます。このふかしは「ふかし」の回で紹介したファミリを利用します。
(1) [建築]-[コンポーネント]で「ふかし_矩形」を選んで、インスタンスパラメータのDの値を200に。
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Dの値を段差とおなじ200に |
(2) [配置]-[面に配置]を選択し、梁の上面を選択して配置。
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梁の上面を指定して配置 |
(3) 「1階床伏」ビューを表示して、各ふかしの形状ハンドルをドラッグしてサイズと位置を修正。
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ふかしの位置とサイズを調整 |
ふかし厚
ふかし部分の厚さをタグで表示してみましょう。
[注釈]-[カテゴリ別にタグをつける]を選択し、オプションバーの「引出線」のチェックを外して、ふかしをクリックして、タグ「ラベル_ふかし」を配置。
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ラベル_ふかしを追加 |
レベルを入れる
ふかしの厚さよりも、天端レベルを表示したいこともあります。
(1) [注釈]-[指定点高さ]で、タイプセレクタから「相対レベル」を選ぶ。
(2) オプションバーの引出線とショルダにチェックを入れる。
(3) ふかし部分と、ふかしていない部分にそれぞれタグを作成する。
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指定点高さの記入 |
3Dビューで形状を確認しましょう。
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3Dビューで確認 |
Revitで作業スピードを上げるには
Revitでの作業では常に「
モデルを修正するという意識」が大事です。モデルを修正すれば図面は勝手についてきます。
また、「
仕事中に試行錯誤をしない」ということも大事です。Revitはいろいろできるので、一つのモデリングをするにも様々な「解」が存在します。あいまいな部分は「コレ」というやり方を定める、いわば
定番のモデリングを定めることが重要です。
みなさん、ぜひコメントにこういったモデリングがいつもあいまいなんだけど。。。。という部位をお知らせください。
たとえば
- パラペット
- エキスパンションジョイント
- バルコニー
- 防水立ち上がり
- 屋上目隠し
- ハト小屋
などなど。定番のモデリングを皆さんの代わりに私が探って記事にいたします。