はねだしバルコニー
今回はバルコニーのモデリングの練習です。
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バルコニー躯体には様々な「しかけ」があります。 |
まずは右のリンクから「躯体モデル_50」をダウンロードして開いてください。
バルコニー床
バルコニーの床には水勾配があります。躯体の上端に増し打ちをして勾配をとってみます。つまり躯体そのものは水平だということです。
(1) 「2階床伏」を開く
(2) [構造]-[構造]-[床]で、図のように2FL-100で床を作成する。
(3) 作成した床を選択し複製して、タイプを「バルコニー床」とする。
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タイプを複製 |
(4) [タイプを編集]をクリックし、[構造]-[編集]でレイヤを確認する。構造150mmの下に15mmの下地と上に100mmの下地がある。
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躯体150mmの上に100mm、下に15mmの増し打ち |
水勾配
作成したスラブに水勾配をつけます。
(1) 作成した床を選択。
(2) [修正|床]の[折れ線を追加]
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折れ線を追加 |
で、図のように折れ線を作成する。この時点では寸法は気にしなくてよい。
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折れ線 |
(3) [注釈]-[寸法]で平行寸法を作成。
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寸法線を追加 |
(4) [修正]で[TAB]キーを利用しながら折れ線を選択すると、作成した寸法が青になるので値を修正して位置を整える。
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折れ線の位置を修正 |
(5) もう一度床を選択し、[修正|床]で[サブ要素を修正]で、各「点」のレベルを修正。このとき「辺」のレベルではなく、「点」を修正することがコツです。
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点のレベルを調整する |
(6) さらに山にしたい部分に折れ線を追加して点のレベルを修正します。
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さらに山を追加(下側も同様に) |
(6) 作成したスラブを選択し、[検索ボックス]で3Dビューを見てみる。
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床全体が「変形」している |
水勾配自体はうまくできていますが、床全体が変形していることがわかります。勾配を付けたいのは一番上の100mmの増し打ち部分だけですから、タイプを編集して変形するレイヤを限定します。
(1) 作成した床を選択し[タイプを編集]-[構造]-[編集]
(2) 図のように、一番上のレイヤの「変数」にのみ、チェックをいれてOK。
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レイヤ1だけ変形する |
3Dビューで確認すると、下端はフラットになっていることがわかります。
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上側だけが変形した! |
手すり壁
手すり壁を作成します。ここでポイントとなるのは、上部と下部の面取りや、水切りなどの溝をどのように作るかです。
(1) 2階見下を開く
(2) [構造]-[構造]-[壁]を選択
(3) オプションバーで「見上げ」「指定」「1100」「躯体面内部」に設定。
(4) 壁タイプで「バルコニー手すり壁」を選択。
(4) 作成したスラブの周辺部をクリックして壁を作成。
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手すり壁 |
(5) 断面図を作成し、位置合わせなどを使って壁の下端をスラブの下端に合わせる。
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壁の下端を床の下端に合わせる |
天端の加工
天端は外側に15x15の面取り、内側に20mmの勾配をつけます。
(1) [R]-[新規作成]-[ファミリ]で「プロファイル - リビール(メートル単位).rft」を指定して開く。
(2) 図のように三角形を作成し、「上端面取15x15」という名前で保存。
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プロファイルを作成 |
(3) [プロジェクトにロードして閉じる]
(4) バルコニー壁を選択し、[タイプを編集]-[構造]-[編集]
(5) プレビューをクリックし、ビューを「断面図:タイプ属性を修正」とし、サンプルの高さを1200にする。
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断面をプレビュー表示 |
(6) [リビール]をクリック。
(7) [追加]で「上端面取15x15:上端面取15x15」を選択し、基準を「上」にし[OK]
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外側の上にリビールを追加する |
出来上がったモデルを確認する。
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外側の上に面取りが追加された |
同様に、下の図のようなプロファイルがプロジェクトにロードされています。
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下端面取15x15 |
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上端面取165x20 |
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水切15x25 |
上記の手順を繰り返し下の図のように壁タイプにリビールを適用します。
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リビールの設定 |
結果として、図のような天端と下端に切り欠きのついた壁を作成できます。
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面取と水切がついた手すり壁 |
壁の1レイヤを調整
内側の下地レイヤを、FL±0まで上げてみます。
(1) 手すり壁を選択し、[タイプを編集]-[構造]-[編集]
(2) プレビューに断面図を表示しておいて、[修正]
(3) プレビュー画面の下端を拡大して、水平部分をTABを使いながらクリックすると、鍵のアイコンが現れるので、解除します。
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レイヤ3(内側)の |
(4) 壁タイプの編集を終了し、断面図を表示。
(5) ▼の形状ハンドルが現れるので、ドラッグして位置を調整。
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内側のレイヤの下端を移動 |
そして、床と壁を結合します。
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出来上がったバルコニー |
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コーナーの水切 |
最後のレイヤ3の下端の位置調整は、プロファイルを作成してリビールしてももちろんかまいません。このように壁タイプは様々な加工ができます。壁タイプは一度作っておけば、他のプロジェクトへもコピペで使いまわしが可能なので「定番の手すり壁」は、時間に余裕のある時につくっておくといいですね。
追伸
バルコニーについてコメントを寄せていただきましたYASUさん、まことにありがとうございました。