2013年7月20日土曜日

断面図(1)

正確なモデリングが最も重要

断面は断面線を作成し、適切な深度を設定することで描画されます。大変便利な機能ですが、この断面を「断面」にするためには、慎重なモデリングと適切な設定が不可欠です。
正確なモデリングが美しい断面図をつくるポイント
キレイな断面図を作成するために最も重要なのは正確なモデリングです。断面がキタナイのはモデリングが適切でない、つまり「納まっていない」からであり、Revitのせいではありません。次に示す項目を重点的にチェックすれば、断面図の見栄えはかなり改善されます。

  1. モデルの高さや位置などの形状の正確さ
  2. マテリアルと簡略塗り潰しパターン、部材の結合

これから数回にわたり、断面図について解説します。まず全般的なことを説明し、その後、「梁型」「垂れ壁」「カーテンボックス」「掘り込み天井」「地形」などのモデリングについても説明していく予定です。

壁の高さを正確に

まず注意してもらいたいのは壁の高さです。壁は一般にスラブ下、梁下、または天井下などできちんと止まっている必要があります。基本的には実際の壁と同じ高さ(軽量鉄骨壁ならばLGSの高さ)でモデリングするとよいでしょう。一般に壁を作成する際、レベル間で作成するため、多くのモデルでは壁の上部と床スラブが干渉しています。
床と壁が干渉している
この状態を解消するには、壁の上端を下げるか、上部の床にアタッチするかです。後者は床を作成・または編集する際に便利な手段があります。

床下に壁を抑え込む

床は普通は外壁の内側で作成します。デザインによっては小口を見せたい場合もあるでしょうから、これも実際の存在範囲で作成します。ところで床を作成したとき、次のようなダイアログを見たことはありませんか?

これは、床を作成した範囲にある壁の上端を、床下にアタッチするかどうかを聞いてているのです。床の編集を終了するときに下のレベルの平面図をアクティブにしておけば、どの壁がアタッチされようとしているのかすぐにわかります。
アタッチ候補の壁が表示される
特にこだわりがない限りは「はい」を選択し、壁の上端を床下にアタッチしましょう。するとさらに
さらに警告が表示される。いったい何がいいたいのか?
という警告が表示されます。突然警告がでるとびっくりしますよね。このときあわてて「キャンセル」を押さないようにしましょう。このダイアログの正しい対処は
「ターゲットをアタッチ解除」
を押すことです。この警告の内容は、床の境界と壁の上端が辺で接触しているだけで、完全に床下に入っていませんよ、どうしますか?」ということです。ためしに、このままOKすると次の図のように外壁と床との取り合いがおかしくなります。
完全に床下に入っていない壁

完全に床下に入っていない壁がありますが、このまま続けちゃっていいでしょうか?という警告だったというわけで、なかなか気が利いた警告なんです。

図面ではなくモデルを見る!

断面図を見て「おかしいな」とか「この線は何?」と思ったら、とにかく3Dビューでモデルを確認しましょう。

モデルが美しければ断面も美しい

ということを忘れないでください。
[表示]パネル-[作成]-[3Dビュー]でモデルを表示したら、ビューキューブを右クリックして、[ビューの向きに]-[断面図]-[(目的の断面ビュー名)]を選択します。
必ず3Dでモデルの状況を確認する
RevitはBIMですから常に3Dで考え、3Dで理解するように心がけてください。