「断面」から「上」の間も描画される!?
メイン範囲に存在する要素は、Revitが平面図として切断・投影する対象となります。つまりこのメイン範囲に存在する要素を「断面」の位置で切断した切り口と、「断面」から「下」までに存在する要素の見え掛りを平面図として表示します。
ここで問題となるのは
「断面」と「上」の間に存在する要素には何の意味があるのか?ということですが、実は
限られたカテゴリの要素は断面より上でも描画されるのです。限られたカテゴリとは
の3つのカテゴリです。これらのカテゴリに属する要素は
断面の上にあるにもかかわらず、見下げの平面図に投影されるのです。その上、描画できるのみならず選択することもできるのです。
例えば下の図のように断面(FL+1500)より上にある窓でも、
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切断面より上にある窓 |
ちゃんと表示されます。
この平面図のビュー範囲は下の図のようになっています。
これを断面図で表すとこうなります。
このように、断面より上にある要素でもカテゴリによっては表示されるものがあるのです。
吊戸棚を点線表示する
ということは、吊戸棚を「収納設備」カテゴリで作成すれば、断面より上にあっても平面図に点線表示させることができるはずです。ファミリエディタで下の図のような吊戸棚を作成してみました。
これをプロジェクトにロードし天井に配置します。
平面図のビュー範囲を、「下」を関連したレベル 0、「断面」を関連したレベル1500、「上」を上のレベル±0に設定すると、次の図になります。
さらに吊戸棚を選択し、ビューのグラフィックスを上書き-[要素]で投影線に点線を設定すれば、完成です。
このように、断面線から上でも表示したり選択したりできるのです。選択できるということは、当然タグを作成することもできます。
メイン範囲の働きを理解することで、平面図の表現の幅が広がります。
ところで、今回の画像の中で「?」と感じた方もいるのではないかと思います。最後の平面図にはなぜ、メイン範囲の「下」にある庇が表示されているのでしょう?また、バルコニー床はFL-100なのですが、平面図に表示されています。これは一体なぜ?