2026年1月31日土曜日

ひっくり返る照明

単線天井に注意!

地盤が地形ソリッドに変わって、Revitからサーフェスモデルがなくなったと思っていたら、まだ「単線天井」が残っていました。

まだあったサーフェス要素=単線天井

単線天井は断面が「皮一枚」の要素で、見た目はシンプルで良さそうなのですが、これが結構厄介です。

単線天井はサーフェス、つまりソリッドではない

ひっくり返る照明

天井伏図で、単線天井でできた天井にAutodeskライブラリからロードした面基準の照明を配置してみます。

天井伏図:面に配置オプションを選択し、単線天井をクリック

これを3Dでみると上を向いて配置されてしまいます。

面基準ファミリの照明が上向きに配置される

この単線天井をタイプ変更して天井:無地など、厚みのある天井にしてから、もう一度、面基準ファミリの照明を配置してみると、きちんと下向きに配置されます。

きちんと下向きに配置される
これは天井がリンクの場合でも同じことですので、電気設備エンジニアの方は特に注意が必要です。

面基準ファミリは、基本的には「クリックした面の法線方向につく」のですが、単線天井は面の法線ベクトルが常に上を向いているため、上から(平面図で)クリックしても、下から(天井伏図で)クリックしても、一様に上を向いてしまいます。

単線天井は面であり、法線は上だけ

(複層)天井はソリッドなので、上下(および側面)に面があるため、それぞれ法線を持っています。

複層天井は各面に法線がある


天井基準ファミリでの注意

ファミリの新規作成で「天井基準面」のテンプレートを選択した場合、最初に配置されている天井は「単線天井」です。

最初においてあるのは単線天井

このまま作成すると、単線天井にのみホストされるファミリになってしまい、(複層)天井には適正な方向に配置されません。

この天井を選択して、天井(複層天井)にタイプ変更してからファミリを作成することで、この問題を避けることができます。

天井に変更する

「思った方向にファミリが取りつかないな?」というときは、天井ファミリをチェックしてみてください。

2026年1月25日日曜日

Data Exchange と IFC

Data Exchange

「Data Exchange」または 「データ交換」とは、「全体または部分の形状情報と属性情報をACCを経由して異なるソフト間で交換する手段」です。

Data Exchange

皆さんも、言葉は聞いたことはあるでしょうが、実際にどんなものか体験してみないとわからないものです。今回はIFCからデータ交換を作成してRevitに取り込むという過程を体験してみましょう。

※Autodesk Construction Cloud Docsへのアクセス権が必要です。

※IFCからデータ交換が作成できるのは、2025年7月22日以降に作成されたプロジェクトです。

コネクタのインストール

まず必要なのはコネクタと呼ばれるプラグインです。これはAutodesk Accountの[すべての製品とサービス]でRevitを選択し、適切なバージョンの[プラグイン]をクリックし、Autodesk Data Exchange Connector for Revit(バージョン)をダウンロードして、インストールします。


コネクタを入手

インストールしてRevitを起動すると、Revit 2026/2025/2024の場合は、コラボレートタブ>共有パネルに[データ交換]アイコンが表示されます。

コラボレーションタブ>共有パネル

IFCからデータ交換を作成

  1. IFCデータをACC Docsにアップロードします。今回はRevitに標準添付される「サンプル設備.rvt」をIFC4x3の形式で保存して、ACC Docsのフォルダに保存しました。
  2. 次にデータ交換を保存するフォルダを作成しておきます。(→のフォルダ)
    データ交換を保存するフォルダを作っておく

  3. アップロードしたIFCファイルをクリックしてビューアを開きます。
  4. 左側サイドバーの[データ交換]をクリック
    データ交換をクリック

  5. データ交換パネルには規定値で3つのフィルタが表示されます。このフィルタはカスタマイズできますが今回はこのまま使用します。
  6. 一番上のIFC Attribute/IfcClass で、データ交換に含めたい任意の項目をチェックします。全部チェックしてもOKです。今回はダクト関連のみということで次の図のように選択してみました。
    データ交換に含める項目をチェック

  7. データ交換パネルの一番下にある[交換を作成]をクリック
  8. 保存先と、名前を設定して[交換を作成]
    交換を作成


  9. 保存先に指定したフォルダに、データ交換ファイルが作成されたことを確認します。
    データ交換ファイルが作成された

Revitで取り込む

このデータ交換ファイルをRevitで取り込んでみます。本来はサンプル意匠.rvtを開いて取り込むべきでしょうが、どんな状態で取り込まれるのかを分かりやすくするために、あえて建築テンプレートを使った新規プロジェクトに取り込んでみます。
  1. 建築テンプレートを使用して新規プロジェクトを作成し、3Dビューを開きます
  2. コラボレートタブ>共有パネル>データ交換
  3. [Load]または[Load Exchange]ボタンをクリック
    Loadボタンをクリック

  4. 目的のデータ交換ファイルを指定して[Create]をクリック
    アカウント、プロジェクト、ファイルを指定

  5. レベルをインポートするかどうか(今回はオフ)、取り込んだデータをグループ化するかどうか(今回はオフ)、基準点(今回はProject Base Point)を選択して、[Load]をクリック
    条件を設定してLoad
  6. 取り込みにはしばらく時間がかかります。
    取り込みが開始される

  7. 取り込みが完了しました!
    データ交換を取り込んだ状態

取り込まれたデータはすべてDirect Shapeで構成されますが、IFC関連のデータは保持しています。
形状と属性情報を維持している

カテゴリも対応するカテゴリになっているので、カテゴリの表示非表示にも対応できます。

データ交換はRevitのデータからでももちろんできます。時間のかかるデータ変換作業をクラウドに任せられるのは大きなメリットです。

2026年1月17日土曜日

Dynamo - PanelSurface

Dynamo Primer 2 は学習に最適だが・・・

ダイナモの勉強には「ダイナモ入門」が最適です。 考え方を基礎から学べ、各項目にはステップバイステップの演習がついていて、サンプルのモデルやダイナモのグラフもダウンロードできます。

Dynamoの学習に最適

ただ、少々古い部分もあり、手が止まってしまうところもあります。例えば[Revit用のDynamo]>[カスタマイズ]の演習です。この中で[LunchBox for Dynamo」]をインストールするところがあります。しかし、LunchBox for Dynamoは現在、残念ながら開発が中止されており、過去のパッケージは現在のDynamo3.6では機能しません。

Lunch Box for Dynamoは開発中止に((+_+))

今回はこの部分をちょっと書き換えて、以後の演習が続けられるようにしてみます。

PanelSurface

2026年1月時点でのDynamoの最新バージョンは3.6です。Revit2026を使用して説明します。

現在のバージョン
このバージョンではGeometry>Panel Surfaceが追加されているので、これを使えばこの演習を進めることができます。

PanelSurface

演習のリライト

Geometry.PanelSurface.ByQuadノードをキャンバスに追加します。このノードのsurface入力に、パラメトリックサーフェスを接続します。IntegerSliderノードを追加し値を15に設定して、numU入力とnumV入力に接続します。boundaryCondition入力には特に何も接続しません。

PanelSurface.ByQuadsを追加

すると複数の長方形のパネルからなるサーフェスがDynamoのプレビューに表示されます。

Geometry.PanelSurface.GetPanelPointノードをキャンバスに追加します。ByQuadノードのPanelSurface出力を、panelSurface入力に接続します。出力が4点の組み合わせのリストになっていることを確認してください。これは長方形パネルの四隅の点を表す点のリストです。

PanelSurface.GetPanelPointsを追加

これから Revit 内の多数のジオメトリをインスタンス化するので、必ず事前に Dynamo のソルバを[手動]に切り替えてください。

Family Types ノードをキャンバスに追加し、[ROOF-PANEL-4PT]を選択します。

AdaptiveComponent.ByPoints ノードをキャンバスに追加し、その points 入力に PointSurface.GetPanelPointsノードの Point[]...[] 出力を接続します。familySymbol 入力に Family Types ノードを接続します。

AdaptiveComponent.ByPoints

[実行]をクリックします。

アダプティブコンポーネントが配置される

さあ、これで以降の演習を続けることができます。Dynamoの開発はどんどん進んでいますので、ブログをみて更新情報をチェックしておきましょう。

2026年1月10日土曜日

モデルコーディネーション~Navisも併用できる

Navisworksとモデルコーディネーション

Issue Add-In

Navisworksに「Issues Add-In」を追加すれば、モデルコーディネーションの統合モデル空間にあるビューをNavisworksで開くことができます。またNavisの干渉チェック機能を実行したり、指摘事項を設定してACCでメンバーと共有することもできます。

インストールしよう

Issues Add-InはAutodesk App Storeで無料で入手できます。

右上のDwonloadボタンをおしてインストーラを入手
インストーラを起動してセットアップが完了したらNavisworksを起動しましょう。するとタブに「統合モデル」というタブができます。
Navisworks 2026の場合

ここで「未完了」ボタンを押すと、Model Coordinationへのアクセス権があれば、「アカウント」「プロジェクト」「統合モデル空間」の選択ができるようになります。
未完了ボタンを押すとこうなります


また、スタート画面にも統合モデルという項目ができて、クリックすると「アカウント」「プロジェクト」「統合モデル空間」の選択ができるようになります。
Navisworks2026のスタート画面

ビューもモデルもModel Coordinationで作成した項目と同じです。
上:ACC 下:Navis のビュー


上:ACC 下:Navis のモデル

Model Coordinationのデータを読む

Model Coordinationにアクセスすると、Model Coordinationで作成した「ビュー」を選択して開くことも、アップした「モデル(ビュー)」を任意に選択して開くこともできます。

スタート画面でビューを開く場合

  1. スタート画面で[統合モデル]を選択します。
  2. アカウントとプロジェクトと統合モデル空間を選択
  3. [ビュー]タブに並ぶ任意のビューを選択して、右下の[開く]をクリック


統合モデルタブでモデルを選ぶ場合

  1. 統合モデルタブ>未完了
  2. アカウントとプロジェクトと統合モデル空間を選択
  3. モデルタブをクリック
  4. 必要なモデルにチェックを入れて、右下の[開く]




NavisのClash Detectionを使用する

NavisでModel Coordinationのデータをロードできますが、干渉結果は取得できません。干渉チェックはNavisworksのClash Detectionを使用して実行します。
テストを追加して任意の要素を選択しテストを実行します。下の図は構造フレームと配管の干渉をテストしている例です。
Model CoordinationのデータをClash Detectiveで干渉検査を実施

ご覧のように、2バイト文字のモデル名は文字化けしてしまうのですが、カテゴリ名は化けないので十分に実用範囲といえるでしょう。
Navisworksを使い慣れた人ならば、素早く問題点を見つけ出すことができるでしょう。
Clash Detectiveでの干渉チェック

指摘事項を作成する

問題を発見したら、指摘事項ツールを使ってACCのメンバーと共有できます。
  1. 統合モデルタブ>指摘事項を管理
  2. 指摘事項パネルで[+指摘事項を作成]をクリック

  3. 画面上をクリックして押しピンを作成
  4. あとは、件名などその他の必要事項を記入し、右下の[作成]ボタンを押します。

この指摘事項は、ACC上でメンバー間で共有することができます。もちろん、コメントや画像の添付もNavisで行ったものがそのままACC上で共有されます。

指摘事項はACCで共有して進捗を管理する

このIssue Addinを使うことで、クラウド(ACC)のデータを、手慣れたデスクトップ環境で操作して、情報共有をクラウドで管理するというワークフローが完成します。

2025年12月27日土曜日

指摘事項のステータス

指摘事項のステータス

ステータスはその指摘事項の処理が現在どのような状況にあるかを表す非常に重要な情報です。既定のステータスをどのように使うべきなのかを説明します。

ステータスの種類と使用方法

ステータスには次の種類があります。

  1. ドラフト
  2. 未完了
  3. 進行中
  4. レビュー中
  5. 完了

 次の図に問題発見(指摘事項作成)から、問題完了までのフローとステータスを示します。

問題解決フローとステータス

①問題の発見時点

問題点を発見した時点で、本当にこれが問題なのかどうかわからない場合、ステータスは[ドラフト]です。まだ「案」の段階であることを示します。

②指摘事項の審査

①で作成された指摘事項を審査します。審査は会議を開く、または上司が判定します。その結果(③)、問題はないと判断されたらステータスは[完了]、解決するべき指摘であると判断されたら、担当者を決めた上でステータスを[未完了]とします。

④担当者が検討開始

担当者が指摘事項の解決に向けて検討を開始したらステータスを[進行中]にします。

⑤担当者の検討終了

担当者が検討を終了したら、監視者に検討の終了を伝えてステータスを[レビュー中]にします。レビューお願いします!という感覚です。

⑥監視者によるレビュー

監視者がレビューを行い、問題がなければこの指摘事項が解決したことを示すためステータスを[完了]とします。一方、まだ問題が解決されていないと判定された場合は、ステータスを[未完了]に戻して再び担当者に連絡します。

全ての指摘事項のステータスを[完了]にすることが目標です。

指摘事項の一覧

製品ピッカーでDocsを選択し、画面左側の[指摘事項]を選択することで、すべての指摘事項にアクセスることができます。
Docsの指摘事項はプロジェクト内のすべての指摘事項を表示する

Model Coordinationの[指摘事項]では、Model Coordinationでの指摘事項のみが表示されます。
Model Coordinationの指摘事項はModel Coordinationに関する指摘事項のみ表示する

青枠で囲まれた指摘事項はModel Coordinationで作成した指摘事項です。両方に表示されていることに注目してください。

ステータスでフィルタ

この一覧表示はステータスでフィルタリングできます。例えば、ステータスが完了の項目は非表示にしたい場合は
  1. 画面右上の漏斗のマークをクリック

  2. 指摘事項をフィルタのステータスのテキストボックスをクリックし、完了を除くステータスをすべて選択

これで一覧から完了ステータスの項目が非表示となります。

ステータスを管理することは問題を確実に処理するうえで非常に重要です。だかろこそ、プロジェクトメンバー全員がステータスの意味を理解しておくことが大切です。